デイリー・アップデート

2019年4月16日 (火)

[マレーシア] 4月12日、首相府は、マハティール首相が就任後、2018年7月以降建設作業が中断していたマレーシア東海岸鉄道(ECRL)事業の再開を決めたと発表した。建設費はナジブ前首相時代に締結した655億リンギ(159億ドル)から33%縮小し440億リンギ(107億ドル)。キャンセル代217億リンギ(53億ドル)の支払いを免れた。さらに4月15日、マハティール首相は本件に関する会見を行った。

[日本] 4月15日にOECDが発表した「対日経済審査報告書」は、日本経済が現在、戦後最長の好景気にある一方で、人口減少や高齢化が進む将来を見据えたときに財政健全化の具体策が必要であると指摘した。その中で、基礎的財政収支を財政が持続可能な黒字にするために、仮に消費税率引き上げのみで対応するならば、税率を20~26%と欧州主要国並みにする必要があるという試算を示した。

[鉄鉱石] Rio Tintoの1-3月期の鉄鉱石出荷量は6,910万トンと前年同期の8,030万トンから14%減少。火災やサイクロンで打撃を受けた。出荷への影響は今年上期中は残る可能性があるとしており、2019年通期ガイダンス(見込み)を3億3,300-4,300万トンに下方修正した。なおブラジルでもVale減産の影響で鉄鉱石輸出は鈍化。中国系鉄鋼コンサルのSteelhomeは、中国の港頭在庫は先週末時点で1億4,390万トン(前週比3.4%減)あるが、国内ミルは供給不足への備えが足りず、在庫1億トン割れは危険水域で、価格高騰必至と警鐘を鳴らしている。

[メキシコ] 米墨間の緊張、国内政情、世界景気見通しの悪化などから不確実性が高まったものの、2018年にメキシコの輸出は前年比+10%と健全に成長した。輸出全体の1/3を占める自動車セクターは更に力強く同+19%の成長を見せ、カナダを抜きメキシコは世界第4位の自動車輸出国となった。

[ロシア/米国] ロシアのアルミニウム製造メーカーであるルサール(RUSAL)は2億ドルを投資して、米国のブレイディー・インダストリーズ(Braidy Industries)と合弁で同国に新会社を設立する方針を明らかにした。自動車産業および飲料缶向けのアルミ圧延製品を生産する。1月に米政府による制裁が解除されて以降、初めての対米投資となる。

[EU/米国] EU理事会が米国政府との通商交渉方針を正式承認。工業製品に対する関税と非関税障壁の撤廃の合意を目的とするが、農産品は交渉から除外。さらに、米国政府側が新たな追加関税を課す場合には、一方的に交渉を停止することを明記した。4月15日の記者会見で、マルムストローム欧州委員(貿易担当)はEU側はいつでも交渉を開始できると強調しているが、協議は難航するとの見方が強い。

[中国] 4月初旬、中国語入力ソフトやインターネットブラウザで有名な捜狗(Sougou)社のプログラマーと称する者が、同社では残業時間の長短でリストラの対象者が決められると告発(捜狗側は否定)、その後IT業界での長時間労働問題、いわゆる「996」問題の議論が国内で沸き起こった。996とは、午前9時~午後9時まで週6日間(計72時間、中国労働法は週44時間制)働くことを指す。賛否両論あるが、アリババの馬雲CEOは「他人を超える努力と投入時間なくして成功はありえない」と長時間労働に肯定的。

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