デイリー・アップデート

2019年6月21日 (金)

[イラク] イラクが、米国の制裁を恐れることなくイラン産の電力・ガスを購入し続けて良いとするウェイバー(制裁一時停止措置)が、大方の予想通り更新された。ウェイバーの期間は120日間で、夏の電力需要が最も高くなる期間をカバーしたもの。イラクは国内電力需要の20-30%をイランからの電力・ガス輸入に頼っており、昨年は一時的に輸入が止まったことが政権交代に繋がる大きなデモの発端となった。次のウェイバーの更新期限は10月中旬。

[日本] 総務省が発表した5月の『消費者物価指数』によると、消費者物価指数(総合)は前年同月比+0.8%となり、32か月連続の上昇となった。生鮮食品を除く総合は+0.8%、29か月連続上昇。財は+1.1%、サービスは+0.3%と、引き続き財主導の物価上昇であり、上昇基調は強いとは言い難い。資源エネルギー価格の上昇や、10連休効果なども物価を押し上げていた。今後は、携帯電話料金の引き下げが物価の押し下げ要因となるだろう。

[アルゼンチン] 第1四半期の実質GDP成長率は前期比▲0.2%。個人消費及び総固定資本形成の縮小が響き、5期連続の縮小。前年比では▲5.8%。業種別では第1次産業、漁業、公共医療サービス、教育セクターは拡大したが、製造業、商業、建設業、金融仲介業、交通・通信、飲食・宿泊、ユーティリティーなど他のほとんどの分野は縮小。前年比を需要別に見ると、輸出は+1.7%だったが、輸入は▲24.6%、個人消費は▲10.5%、公的支出は▲0.2%、総固定資本形成は▲24.6%。

[ロシア] 6月20日、プーチン大統領は、国民からの質問に直接答える毎年恒例のテレビ対話を行った。近年国民の生活が苦しくなったことを認め、今後、生活水準向上への取り組みを強化するとアピールした。

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