デイリー・アップデート

2022年5月24日 (火)

[イラン] 5月22日夕方、イランの革命防衛隊(IRGC)の大佐が車で帰宅した際、バイクに乗った2人組から5発の銃弾を受け自宅前で射殺された。同氏はIRGC対外工作部隊であるクッズ部隊に所属し、過去にシリアでの任務に就いていたという。現地報道によると、イスラエルのスパイが見つかり逮捕された。翌23日、ライーシ大統領は「必ず報復する」と発言。最近では、2020年1月にクッズ部隊のソレイマニ司令官がイラクで米軍の攻撃によって殺害され、2020年11月にはイランで核科学者が暗殺されている。

[ECB] ラガルドECB総裁は5月23日付のブログで、政策金利のフォワードガイダンスに従って、7月にも利上げ開始がありうること、9月末までにマイナス金利から脱却しうることを示した。また、物価上昇率次第であるものの、中立金利までの利上げが適切になりうるという見方も明らかにした。ただし、ロシアのウクライナ侵攻など先行き不透明感が高いため、調整のペースや規模を事前に決めることはできないし、漸進性、選択性、柔軟性をもって対応する姿勢も強調した。

[コロンビア] コロンビアの大統領選挙が今週末5月29日に迫っている。世論調査によると、急伸左派のグスタボ・ペトロ氏が優位を保っており、中道右派のフェデリコ・グティエレス氏が続く。過半数に達しなければ6月に決戦投票が行われ8月7日に新大統領が誕生する。市場よりも社会保障などを重視する公約を掲げるぺトロ氏の当選は、投資にはマイナスとなる可能性もあるが、議会では市場寄りの政党が多数派を占めており、マクロ経済の枠組みは変わらない可能性が高い。

[中国] ◇5月23日の国務院常務会議は、経済の下押し圧力が強まり多くの企業が苦境にあるため、経済安定化に向けた包括的措置を手配するとして財政、金融、サプライチェーン安定化など6方面にわたる33項目の措置を決定。乗用車取得税の段階的減税600億元、控除留保分の仕入増値税の還付増1,400億元、中小零細企業・個人事業主に対する貸付金の年内返済延期支援などを含む。◇事業再編目的のケースもあるものの、レイオフに関する報道が散見され、京東、テンセント、理想汽車、小鵬汽車に関し同報道があった。後ろの2社は一部新卒者の雇用契約破棄を含む。

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