デイリー・アップデート

2018年9月28日 (金)

[ロシア] 9月27日、プーチン大統領は、ロシア沿海地方のタラセンコ知事代行を退任させ、サハリン州のオレグ・コジェミャコ知事を後任知事代行として任命した。経験豊富なコジェミャコ氏は12月の沿海地方知事選の準備に入るもようで、同選挙に立候補意欲も表明している。沿海地方では9月に知事選が実施されたが、不正行為があったため、選挙結果は無効とされた。

[インドネシア/フィリピン] 9月27日、インドネシア中銀とフィリピン中銀が政策金利を引き上げた(尼は7日物リバースレポ金利を0.25%ポイント上げて5.75%、比は翌日物借入金利を0.5%ポイント上げて4.5%とした)。尼は2会合連続で今年5回目、比は4会合連続の利上げ。尼ルピアは1998年のアジア通貨危機以来、比ペソは13年ぶりの通貨安。比ではCPI上昇率が8月に+6.4%まで上昇。尼は金融政策のみならず輸入品を抑制する貿易政策も実施している。

[金融政策] 中国人民銀行は2017年以降、Fed利上げ翌日に小幅な追随利上げを行ってきたが、今年6月・9月の米利上げ時には金利を据え置いた。FF金利2.25%に対し、中国7日物リバースレポ金利は2.55%と金利差は急速に縮小。インドネシアはインフレは抑制されているものの、通貨防衛を主目的に今年5回目の利上げ(5.75%)、フィリピンはインフレ抑制とペソ安阻止のため過去5か月で4回目の利上げ(4.5%)。インドネシア・フィリピンは年内に更なる利上げが見込まれている。

[金] 金価格が「動かない」状態が続いている。今年に入りボラティリティが現在よりも低下していた時期はあり、日々の値動きが特別に小さいというわけではないが、上げても下げても気づけば価格は$1,200/tozに吸い寄せられていることから、「動かない」印象が強い。新興国市場などにおいてこれまでの相場の揺り戻しが起きる中でも金価格は「動かない」ことから、注目度の低下とみるか、エネルギーをためているとみるか分かれるところ。

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