デイリー・アップデート

2021年6月21日 (月)

[タイ] 6月16日付の現地報道によると、プラユット首相は15日、中央銀行を含む関連機関に対し家計債務問題への対応を強化するよう要請した。政府は、関連機関に対し、学生ローンや個人貸付、協同組合員の債務、中小企業の不良債権などについて救済を実施するなどの意向を示した。2020年の家計債務残高はGDP 比で89.3%(14兆バーツ)と前年の79.8%を約10ポイント上回った。

[フランス] 6月20日に行われた13地域圏の議会選挙(比例代表制)の第1回投票で、与党「共和国前進」が得票率約11%、政党別では第5位と惨敗した。国政の次に権力を持つといわれる地域圏議会で、2022年4~5月に予定されている大統領選の前哨戦とみられていたが、マクロン現大統領は次の選挙への出馬宣言もしないうちから逆風に見舞われている。一方、既存政党の共和党を中心とした右派連合は得票率29%と善戦。

[中国] 独立系シンクタンクのジャーマン・マーシャル・ファンドとベルテルスマン財団が11か国(米国+10か国の欧州諸国)の人々を対象に実施した世論調査「Transatlantic Trends 2021」を発表した。国際問題に対する中国の影響力が強まっているとみる人が増えている一方、アジア地域とは異なり、依然として米国の影響力が圧倒的に大きいとする見方が優勢であることが示された。また中国の影響力について否定的にみる意見が増えており、例えばドイツでは、昨年の50%から今年は67%に上昇した。

[イラン] 6月18日に大統領選挙が実施され、当初から有力候補とみられてきた保守強硬派のライーシ司法府長官(60歳)が61.95%の得票率で次期大統領に選出された。同氏はハメネイ最高指導者の後継者と目されている人物。しかし今回の選挙では、事前審査で穏健・改革派の有力候補が軒並み不適格とされたことで、国民の選挙に対する関心が低下し、投票率は48.8%と79年の革命以来最低の数字に落ち込んだ。今後、イランの内政・外交がより保守化し、欧米との関係は悪化するとみられている。

[ブラジル] 6月19日、保健省は国内での新型コロナウイルス感染による累計死者数が50万人を突破したと発表した。同省公表の感染者数統計では、新規感染者数が最近増大傾向にあり、先週金曜日時点で24時間以内の新規感染者数は9万8,000人以上を記録。ワクチン接種の遅れや変異株の感染拡大、これから冬を迎える季節的要因、ボルソナロ政権の不十分な新型コロナ対策等で今後さらなる感染拡大が感染症専門家らの間で懸念されている。

[アゼルバイジャン/トルコ] アゼルバイジャンのアリエフ大統領は、6月15-16日に来訪したトルコのエルドアン大統領とともに、両国が相互防衛を行うとした同盟関係に関する共同宣言を発表した。去年、係争地であるナゴルノカラバフ地域を巡ってアゼルバイジャンと軍事衝突したアルメニアや、その同盟国のロシアからは警戒感が強まりそうである。一方、アルメニアでは6月20日に議会選の投票が行われており、パシニャン首相は、昨年の紛争に敗北した責任を問われている。

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