デイリー・アップデート

2021年11月17日 (水)

[日本] 財務省『貿易統計』によると、10月の輸出は7兆1,840億円となり、前年同月比+9.4%と8か月連続で増加した。輸入は7兆2,514億円、+26.7%と9か月連続で増加したことから、貿易収支は▲674億円の赤字となった。輸出入とも数量指数は前年同月に比べて減少しており、価格の上昇が金額を押し上げた。

[米国/中国] 11月15日(中国時間16日)に米中首脳オンライン会談が実施された。両政府が発表した会談概要によれば、双方の主張は平行線をたどり、具体的な成果はなかったものの、衝突を避けるための対話継続の必要性について合意した。関係の安定化に一定の役割を果たしたと評価する記事もあれば、両国関係の厳しさを指摘する記事もある。会談後、ブルッキングス研究所の討論会に参加したサリバン大統領補佐官は「ハイレベル軍備管理協議を開始することで合意した」と述べた。

[トルコ] 11月16日、トルコリラが対ドルで約4%下落し、1ドル=10.36リラの過去最安値を記録。今週18日にトルコ中央銀行が行う金融政策決定会合でさらなる利下げが予想されていることが懸念されている。トルコは現在約20%という高インフレ率にもかかわらず、エルドアン大統領による利下げ圧力で、9月の会合以降2会合連続で利下げ(合計3%ポイント)を実施しており、中央銀行の独立性に対する疑念から、通貨価値の低下が止まらない状況になっている。

[米国] 新型コロナの変異種デルタ株による新規感染者数のピークは9月13日に記録した17万2,500人であり、それ以降約8週間新規感染者数は減少し続けていたが、11月7日から13日までの一週間の一日当たりの平均感染者数は8万2,000人超に達し、前週から11%の増大に転じた。中西部と北東部で感染者が増大傾向にあり、バイデン政権に対し新型コロナウイルス対策について助言を行っている米国政府首席医療顧問のファウチ博士はこの増加傾向に警鐘を鳴らしている。

[インドネシア] 11月15日、中央統計局は10月の貿易統計を発表した。資源価格の上昇や、中国向けエネルギー資源の需要が高まり輸出が拡大。貿易収支は57億3,000万ドルの黒字を達成し2021年8月に記録した過去最高の47億4,000万ドルを超え過去最高額を更新した。18か月連続の貿易黒字。10月の輸出額は、前年同月比+53%の220億2,620万ドルと、8月の214億2,710万ドルを超え、過去最高額を更新した。輸入額は同+51%の162億9,310万ドルだった。

[アルメニア] 旧ソ連南西部のアルメニアとアゼルバイジャンの間で戦闘が再燃している。11月16日、国境で両国軍による戦闘があり、アルメニア軍の兵士15人が死亡した。アルメニアとアゼルバイジャンは昨年9月、係争地ナゴルノカラバフを巡り軍事衝突。双方で計数千人が死亡した。同11月にロシアの仲介で停戦合意したが、その後も時々戦闘が発生している。

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