デイリー・アップデート

2022年5月16日 (月)

[日本] 日本銀行『企業物価指数』によると、4月の国内企業物価指数は前年同月比+10.0%となり、1980年12月以来の2桁上昇となった。3月の+9.7%から上昇幅を拡大させた。内訳をみると、石油・石炭製品(+30.9%)や鉄鋼(+29.9%)、非鉄金属(+25.0%)などが前月から上昇幅を拡大させた。川上の物価上昇圧力は高まっているといえる。

[アルゼンチン] アルゼンチンの4月のCPIは前月比+6%となり、過去12か月のインフレ率は58%を超えた。中央銀行は政策金利を2%引き上げ49%としたが、インフレは収まる様子を見せておらず、一部経済学者はハイパーインフレへの警鐘を鳴らしている。購買力の低下した国民のデモも起きており、IMFと合意した経済プログラムを進める政府への不満も高まっている。

[米国] 今年11月の中間選挙まで半年足らずとなり、全米各地では予備選挙が行われているが、5月24日に予定されている南部ジョージア州知事選共和党予備選挙が注目されている。現職ケンプ知事を支持しているのはペンス前副大統領である一方、パーデュー前上院議員に支持を表明しているのはトランプ前大統領であり、「ペンス対トランプ」の代理戦争の対決構図が出現している。トランプ氏は2020年大統領選挙結果を覆さなかったとケンプ氏を批判している。

[マレーシア] 中央銀行は13日、2022年第1四半期(1~3月、Q1)の実質GDP成長率が2021年第4四半期の前年同期比+3.6%から加速し同+5.0%だったと発表。外需が好調であったことに加え新型コロナウイルス対策の緩和で経済活動が正常化に近づき、雇用環境が改善、内需が拡大した。中銀は5月11日の金融政策委員会で、経済・社会活動がほぼコロナ前に戻っていることから、金融正常化に踏み切り、政策金利を1.75%から2%に引き上げている。利上げは2018年1月以来、4年4か月ぶり。

[中国] 5月13日に中国人民銀行が発表した4月の金融データによると、同月の新規貸付額は6,454億元で、前月の3.13兆元から80%以上減少、前年同月よりも8,231億元少なかった。武漢市での感染がピークだった2020年2月の9,057億元も下回った。個人向け住宅ローンは、前月比▲605億元、前年同月比▲4,022億元、住宅ローンを除く消費者向け融資は、前月比▲1,044億元、前年同月比▲1,861億元、主に個人事業主向けの経営融資も、前月比▲521億元、前年同月比▲1,569億元などと貸付需要の低下が顕著になった。

[中国] 英字専門誌『インターナショナル・セキュリティ』(2022年春号)に、世界の港湾における中国の影響力と、それが中国の軍事投射能力を高めていることを示す論文が掲載された。中国は53か国96港にターミナル資産を所有または運営しており、その地理的分布や所有権の中身、中国の統治システムや法律などを分析することにより、人民解放軍が利用するための軍民両用機能を有すること、中国が世界の重要地域に力を投射することを実質的に可能にする物流・情報ネットワークを確立していることを指摘している。

[ウクライナ/ロシア] 欧米の軍事支援を受けるウクライナ軍の反撃でロシア軍の勢いが失われ、戦況はこう着状態となっている。一方、5月16日にはロシアが主導する軍事同盟(CSTO)の首脳会議がモスクワで開催される予定で、プーチン大統領には加盟国間の結束をアピールし、欧米側をけん制するねらいがあるとみられる。

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