デイリー・アップデート

2020年6月2日 (火)

[バングラデシュ] 現地報道によると5月末、政府は2020/21年度(2020年7月~21年6月)の実質GDP成長率の見通しを「投資、消費が主導して内需拡大が見込まれるため」+8.2%とし、前回見通しから変更しなかった。一方、2019/20年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け+5.25~+5.32%に減速すると予測している。新型コロナウイルス感染拡大の勢いが収束し経済活動が正常化するのは2020年10月ごろと予測、経済成長は第2四半期(10月~12月)から加速すると見込む。一方、世界銀行は同国の2019/20年度実質GDP成長率を+2.0~+3.0%、2020/21年度は最大で+2.9%と予測。

[米国] 米供給管理協会(ISM)の製造業景気指数(PMI)は5月に43.1となり、2009年4月以来11年ぶりの低水準だった前月(41.8)から上昇した。経済活動が段階的に再開しており、製造業のマインドも改善している。先行きを表す受注指数は31.8と前月(27.1)から上昇、雇用指数も32.1と前月(27.5)から上昇した。しかし、歴史的な低水準に落ち込んだ前月からの持ち直しであり、回復は道半ばといえる。

[ロシア] 6月1日、プーチン大統領は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期していた憲法改正法案の是非を問う国民投票を7月1日に実施すると表明した。改憲法案は大統領の任期を2期までと定めたが、過去の任期を「適用外」とするもので、2024年の次期大統領選でプーチン氏の出馬が可能になる内容。

[スペイン] 5月末にスペインがベーシックインカムの導入を閣議決定。ベーシックインカムは急進左派のポデモスが中道左派の社会労働党との連立政権樹立の条件として提示していた政策。コロナウイルス危機を受け導入が早まったとされる。1世帯当たり462ユーロから最大1,050ユーロが支払われる見込み。約85万世帯が対象となるが、支給開始となる6月中の支給は約10万世帯にとどまる見込み。

[中国] 6月1日、共産党中央と国務院は連名で「海南自由貿易港の建設全体案」を公布。海南省全域で2025年までに貿易・投資の自由化を重点とした自由貿易港制度を基本的に構築、2035年には中国の開放型経済の最先端の場とし、今世紀中葉には国際的影響力を持つハイレベルな自由貿易港にすることを目指す。2018年4月には、この方針を習総書記の演説などが示していた。制度設計上は、海外との境界を「一線(第一国境)」とし、国内他地域との間に「二線」を設けて、貨物が海南省から内地に入る際に通関・徴税することとしており、海南省全域を香港やシンガポールのようにするイメージと推察される。

[ボリビア] 2019年11月にモラレス大統領の辞任及び国外亡命を受けてアニェス上院副議長が憲法裁判所の承認により暫定大統領に就任して6か月以上が経過。ボリビア国内でも新型コロナウイルスの感染が拡大する中、5月3日に予定されていた大統領選挙は延期され、アニェス暫定大統領が自らの政治権限を強化する動きが鮮明になりつつある。

[中国/香港] ◇5月31日、中国共産党機関誌の『求是』は、2019年4月に習近平総書記が党内で行った「全面的な小康社会を実現するために欠けている点を補う」という講話を再掲載した。新華社は、『求是』の文章を紹介しつつ「ほどほどに豊かな社会の包括的完成(全面建成小康社会)という目的は実現した」と紹介しており、2020年にGDPを2010年の倍にするという目標は達成できなくなったものの、目的は達成できたと年内に宣言する前触れではないかという分析が出ている。また、2019年の講話では「一人当たりの収入を(同様に2010年比で)倍増させる」という目標も記載されており、そちらは今年達成できる可能性があるという。◇前香港行政長官で、政治協商会議副主席の梁振英氏は、自身のFacebookでHSBCを非難する文章を投稿、「1週間たっても香港国家安全法への支持を表明していない。欧米諸国に従い中国の主権を侵害するなら、中国で利益を上げることはできない」と述べている。

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