デイリー・アップデート

2021年9月27日 (月)

[日本/世界] 9月24日、経済産業省は4~6月期の海外現地法人四半期調査の結果を公表。売上高は前年同期比+49.1%の3,033億ドルと過去最高の伸びとなった。前年同期が同▲32.6%と大幅に減少した反動による。1~3月期の3,005億ドルから増加しているものの、コロナ前の2019年同期を+0.5%上回る程度に留まっている。地域別では、中国が1~3月期の同+47.2%から4~6月期は+14.0%と伸びが縮小したが、北米やASEANで自動車などの輸送用機器を中心に大幅に増加した。

[ドイツ] Ifo経済研究所が発表した9月の企業景況感指数(2015年=100)は98.8と、8月の99.6から低下した。直近ピークだった6月の101.9から3か月連続の低下となった。内訳をみると、8月まで上昇していた現状指数が低下に転じ、先行きを表す期待指数も3か月連続で低下した。供給網の問題から製造業の状況が悪化し、それに関連した物流部門にも悪影響が広がっている。供給網の問題は少なくとも年内は継続するとみられており、当面厳しい状況が続きそうだ。

[ロシア] 9月24日、新型コロナウイルスによる1日当たりの死者数が828人と過去最多を記録。当局者は新たな感染の波を警告している。ロシアでは9月中旬以降、感染者が再び増え始め、直近では1日当たりの感染者数は2万人を上回っている。ワクチン接種は進んでおらず、現時点で2回目の接種を終えた人の割合は全人口の3割に留まっている。

[中国/カナダ] 2018年12月にカナダで拘束された孟晩舟氏(ファーウェイCFO)が9月25日、中国に帰国した。孟氏は中国共産党や習近平国家主席ならびに「強大な祖国」への感謝を述べ、中国メディアは中国の勝利として大々的に報じる一方、拘束していたカナダ人2名の釈放についてはほとんど触れなかった。カナダ人2名も25日に帰国したが、カナダの「The Globe and Mail」紙は、中国の拘束が不当であったことが改めて示されたとして、対中懸念について報じている。

[トルコ] 9月23日の金融政策決定会合で、中央銀行は主要政策金利の1ptの利下げ(19%→18%)を発表した。8月にはCPIが19.25%に上昇する中での利下げは専門家の予想外であり、通貨リラは対ドルで過去最安値の1ドル=8.9リラを付けた。ここ数か月間エルドアン大統領による利下げ奨励発言が繰り返されており、背景には政治的圧力があったと考えられる。今年3月には、2%の利上げを行ったアーバル前総裁が利上げ発表直後にエルドアン大統領に解任されている。

[米国] 9月24日、米国疾病対策センター(CBC)は米ファイザー/独ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンの追加接種について、2回の接種完了後少なくとも6か月以上が経過した65才以上の高齢者、介護施設入居者、50才から64才までの基礎疾患がある重症化リスクの高い米国民等を対象とすることを発表した。追加接種の明確な対象とならなかった国民の間では疑問や不安が広がっており、かかりつけ医等に相談する状況が発生。

記事のご利用について:当記事は、住友商事グローバルリサーチ株式会社(以下、「当社」)が信頼できると判断した情報に基づいて作成しており、作成にあたっては細心の注意を払っておりますが、当社及び住友商事グループは、その情報の正確性、完全性、信頼性、安全性等において、いかなる保証もいたしません。当記事は、情報提供を目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。また、当記事は筆者の見解に基づき作成されたものであり、当社及び住友商事グループの統一された見解ではありません。当記事の全部または一部を著作権法で認められる範囲を超えて無断で利用することはご遠慮ください。なお、当社は、予告なしに当記事の変更・削除等を行うことがあります。当サイト内の記事のご利用についての詳細は「サイトのご利用について」をご確認ください。

17人が「いいね!」と言っています。