デイリー・アップデート

2022年5月31日 (火)

[ブラジル] 5月27日から29日までの3日間、ブラジルの有権者2,000人を対象にBTG/FSBが大統領選挙に関する最新世論調査を実施し、ルーラ元大統領が現職ボルソナロ大統領に優位を維持する形で安定的に分極化した対決シナリオが表面化しつつある。ルーラ氏の支持率は46%に対してボルソナロ氏の支持率は32%となった。民主党労働党(PDT)党首のゴメス元財務相らの支持率は一桁台前半に低迷しており、「ルーラ対ボルソナロ」の直接対決の構図が浮上している。

[日本] 経済産業省によると、4月の鉱工業生産指数は前月比▲1.3%と、3か月ぶりの減産となった。電子部品・デバイス工業、生産用機械工業、自動車工業などの減産が目立った。中国上海市の都市封鎖措置などによって、生産や物流が停滞した影響がみられた。基調判断は3月の「持ち直しの動きがみられる」から「足踏みをしている」に下方修正された。先行きについて増産が予測されているものの、自動車工業では減産計画が発表されており、当面生産に下押し圧力が継続しそうだ。

[アルゼンチン] アルゼンチンでは、ロシアのウクライナ侵攻の影響によるコストの上昇により、当初の予定よりも公共料金のエネルギー補助金を削減するペースが遅くなる可能性が高まった。補助金の削減は、政府が財政赤字を解消するためにIMFと合意した事項のひとつ。経済相は、インフレが高進する中、インフレ率を含めたIMFとの合意事項の見直しを示唆している。

[中国] 政府の原子力当局は中国の地中深くに豊富なウラン鉱床を発見したと発表し、国の安全保障にとって画期的なことだと述べた。地質学者たちは探査深度を3,000メートル(中国のほとんどのウラン鉱山の6倍)まで深め工業用の巨大な鉱脈を発見し、中国の推定埋蔵量は従来の10倍の200万トン以上に増加した。中国のウラン鉱山のほとんどは規模が小さく質も悪いため、供給の70%以上をカザフスタン、カナダ、豪州などからの輸入に頼っている。新しい鉱床の発見によって、中国の輸入ウランへの依存度がすぐに変わるわけではないが、長期的には世界市場における中国の地位に大きな影響を与える可能性があると中国の研究者はコメントしている。

[イラク/イスラエル] 5月26日、イラク議会はイスラエルとの関係正常化や関係構築を禁止する法案を可決した。法案はイスラエルへの渡航やイスラエル関連の会議への出席を禁止するもの。イラクは1948年のイスラエル建国以来イスラエルの存在を認めておらず、1969年にも同様の法律を制定している。2020年以来UAEやバーレーンなどの周辺アラブ諸国がイスラエルとの国交を正常化させている中で、それらに逆行する動きとなる。米国務省は、反ユダヤ主義を助長するものでひどく困惑していると非難。

[中国] 5月29日、上海市は経済の回復・立て直しに向けた8方面50項目の行動計画を策定、6月1日から年内に施行する。企業の操業再開の条件だった「ホワイトリスト制」は廃止される。行動計画には、社会保険料や住宅積立金の納付猶予、法人税の納付期限延期、国有家屋の賃貸料免除、民間家屋の賃貸料減免(政府が補助金を支給して誘導)、水道・電気・ガス料金への財政補助、人員削減しない業者への雇用安定手当支給、自動車のナンバープレート枠の4万台分追加、NEV補助金1万元、自動車・集積回路・バイオなどのサプライチェーン支援などの措置を含む。

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