デイリー・アップデート

2019年9月18日 (水)

[アルゼンチン] 8月のインフレ率は前月比+4%と、前月から急加速。主に飲食料品(生鮮食品、クラッカーやクッキー、チーズ、バター、牛肉、加工食肉で著しい価格上昇が見られた)、自動車、タバコ、健康、娯楽、宿泊費の価格上昇が牽引役。公共料金は+2.1%、コアインフレ率は+4.6%。8月のインフレ率は前年比+54.5%。7月の卸売物価指数は前年比+59.3%。

[ロシア] 政府は週四日労働制の導入について検討している。今週、労働省が会議を開き、「生産性向上国民計画」に参加している企業において、テスト運用で週四日制の導入について議論する意向。特に加工業、農業、科学技術、建設関係の企業がテストの対象になると思われる。政府側は余暇を増やす目的だが、ロシア経済が低調な中、専門家は労働日数の削減を疑問視している。

[中国/台湾/ソロモン諸島] 9月16日、ソロモン諸島は台湾との国交断絶と中国との国交樹立を決定し、同日夜、台湾外交部も同国との即日断交を宣言。蔡英文政権下の断交は6か国目で、台湾との国交を維持している国は残り16か国。環球時報は社説で、「台湾と断交した国々に対し昨年米国は警告を発したが、さらに今回の断交で米国の圧力の限界は明白。にもかかわらず米・豪にはこれを中国の台頭に伴う自然な流れと認めたくない人々がおり、彼らは台湾との国交締結国がいずれゼロになるという現実を正面から受け止めるべきだ」と主張。

[タイ] 経済が減速している中、自動車生産・販売とも減少傾向にある。9月17日、タイ工業連盟(FTI)は、2019年8月の自動車生産台数が前年同月比▲8.2%の16万6,361台だったと発表。輸出向けの生産が同▲13.7%の8万3,340台と2桁のマイナスとなり、4か月連続で前年を下回った。8月の新車販売台数は、同▲6.9%減の8万838台に落ち込んだ。タイ国内でも自動車ローンの引き締めが販売台数の減少に影響している。

[日本] 財務省「貿易統計」によると、8月の輸出は6兆1409億円、前年同月比▲8.2%となった。一方、輸入は6兆2773億円、同▲12.0%であり、差し引きで1363億円の貿易赤字となった。輸出について、米国向け(▲4.4%)やEU向け(▲1.3%)の減少に対して、中国向け(▲12.1%)の減少が目立っている。中国向けでは、特に半導体等製造装置や科学光学機器などハイテク関連の輸出が減少していた。世界経済の減速感の強まりといっても、地域によって濃淡が出ているもよう。

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