デイリー・アップデート

2020年5月25日 (月)

[米国/ブラジル] トランプ大統領はブラジルからの渡航制限に関する大統領布告を本日発表し、米国入国前14日間ブラジルに滞在していた外国人の入国制限を5月25日夜から発動する方針。ブラジルの新型コロナ感染者数はロシアを抜いて米国に次ぐ世界第2位の36万人超となり、死者数も2万3000人超と急速に増大。WHO(世界保健機関)は5月15日に、南米が新型コロナ感染拡大の新たな震源地となっていると警告。

[EU] 5月23日、デンマーク、オランダ、オーストリア、スウェーデンの4か国は、メルケル首相とマクロン大統領が先日発表した「コロナウイルス復興基金」設立案に正式に反対を表明した。4か国は、復興基金を一時的なものとして1回限りと明記すること、構造改革などの条件を付ける融資とすることを求めている。さらに、EU予算の無駄を省くことを主張する声明文も発表するなど、さらなる財政規律の強化を求めている。

[中/英、米/豪] ◇英国のジョンソン政権が2023年までに自国の5Gネットワークからファーウェイの機器を取り除く方針を決定したと複数のメディアが報じた。新型コロナ禍発生後、保守派などから従来のファーウェイ容認方針の見直しを求める声が強まっていた。米英2国間FTA交渉への配慮もあるとみられている。◇5月24日、ポンペオ米国務長官は、オーストラリアのビクトリア州が中国と一帯一路プロジェクトに関する推進協力協定の締結を進めている件について「もしその結果通信セキュリティが脅かされることになるなら、アメリカは豪州を切り離すだけだ」と語り、豪側の反発を招いている。ペニー・ウォン豪州上院議員は「モリソン首相はトランプ大統領に電話し、米中経済合意は豪州の農家、輸出、雇用の犠牲の上に成り立つべきではないとはっきり伝えるべきだ」と述べた。

[インド] 5月22日、インド準備銀行(RBI)は政策金利(レポ金利)を0.4pt引き下げ4%とした(リバース・レポ金利も0.4pt引き下げ3.35%)。過去最低の水準。利下げは3月に続き2会合連続。金融政策決定会合は6月3~5日に予定されていたが、5月20~22日に前倒しして開催された。また、3月に導入した金融機関からの融資の3か月間の返済猶予をさらに8月末まで延長した。

[リビア] 2019年4月に始まったハフタル将軍率いるリビア国民軍(LNA)による首都トリポリへの侵攻は、ここへきて形勢が逆転してきており、国民合意政府(GNA)側がLNAの複数の拠点を奪い返すことに成功している。GNA側の形勢逆転はトルコによる軍事支援によるものとみられる。ハフタル将軍を支援してきたリビア東部の代表議会や部族たちはハフタル将軍と距離を置き始めており、ロシアやエジプトなども和平合意を進めようとしている代表議会の後押しに動き始めた。

[米国] 5月22日、商務省は中国や香港における24の企業、団体を禁輸リストに掲載した。中国人民解放軍の調達に関わっており、米国の国家安全保障上の利益に反すると見なされたため。さらに中国公安部の研究機関と企業8社を、新疆ウイグル自治区における人権弾圧に関わったとして、禁輸リストに掲載。これによって33の団体、企業に対する米国製品の輸出、再輸出、移転が実質的に禁止される。

[中国/中南米] 中国開発銀行と中国輸出入銀行による中南米への融資は4年連続で減少している。2019年の融資額は11億ドルと2018年の21億ドルから半減しここ10年で最も低い額となった。ピークは2015年の215億ドル。中国はエクアドルやベネズエラに対し融資を行い、その返済を原油でまかなう融資形態を実施していたが、最近ではかような融資は行われていない。しかし、これら2つの銀行の融資額は減少しているものの、他の国有系金融機関などの中南米進出は増加している。

[ロシア] コロナ禍で国内の中小企業は大きな打撃を受けている。中小企業の半分以上は倒産寸前の危機的な状態にあり、4割の企業の財務状況がこの2カ月で悪化していることが、最新の世論調査で分かった。専門家によると、最も被害が大きいのはサービス部門やホテルおよびレストラン事業等。そこでの雇用が200万人~300万人の規模で大幅に失われる可能性があるという。

[米国/中国] 5月22日、米国商務省産業安全保障局(BIS)は、新たに33の中国企業・機関と個人をエンティティーリストに入れ、米国の輸出管理条例(EAR)にある物品の購入、技術の使用を制限した。今回リスト入りした企業等の事業分野は、保安警備、ネットワーク・セキュリティー、同通信、AI、ロボットなどで、大学、研究所、政府機関などもリスト入りしているが、経済メディア「財新網」が聞き取り調査した範囲の数社の企業の反応によれば、ビジネス上の影響は限定的とみられる。

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