デイリー・アップデート

2019年9月2日 (月)

[ブラジル] 2019年第2四半期のGDP成長率は前期比0.4%増、前年比1%増。業種別の牽引役は製造業、建設業、商業、不動産業。特に主要建設会社の汚職スキャンダルや財政悪化によるインフラ支出削減で低迷していた建設業は、民間建設活動が上昇し始め5年振りの前年比増。需要別は機械装置購入や建設が牽引し投資が予想外に好調。数四半期資本財購入を延期していた企業が資産入替えを実施し始めた。海外直接投資は年初から底堅く推移し、個人消費もこの2四半期は前期比0.3%増で安定している。

[イスラエル] 9月1日、レバノンとの間で攻撃の応酬が発生。1週間前にイスラエルがヒズボラの戦闘員を殺害したことに対する報復として、ヒズボラがイスラエル北部の軍事基地などに対する攻撃を実施。これに対し、イスラエルがレバノン南部への報復攻撃を行った。ヒズボラとイスラエルの交戦は、2006年の戦闘終結以来初めて。ヒズボラは、イスラエル兵2名を殺害したとしているが、イスラエル側は否定。レバノンのハリーリ首相は、米・仏に対して介入を要請した。

[米国] 9月1日、トランプ政権は通商法301条に基づく対中制裁関税の第4弾を発動した。これによって新たに1120憶ドル相当の中国からの輸入品に対して15%の追加関税が課される。衣料品や文房具、家電、スポーツ用品などの消費財が含まれる。12月にはさらに1600億ドル相当の輸入品も追加関税の対象となり、対中輸入のほぼ全てに対して制裁関税が課されることになる。

[ミャンマー] 商業省によると、2018/19年度(10月~翌9月)の縫製品輸出額は、2018年10月~2019年7月までで前年同期比40.7%増の38億ドルとなった。EU諸国が縫製品に適用している一般特恵関税(GSP)が追い風となった。同GSPは2013年に発効。縫製品を含むミャンマー製品を無関税または低関税でEU諸国に輸出できる。縫製品輸出は2016年度(2016年4月~2017年3月)に9億ドルほどだったことから急拡大しているといえる。ミャンマー縫製業協会(MGMA)は、2024年までに輸出額が100億ドルに達すると見込んでいる。

[日本] 財務省が発表した「法人企業統計」によると、2019年4~6月期の経常利益は前年同期比▲12.0%と2四半期ぶりにマイナスとなったものの、それでも過去2番目の高水準だった。ただし、製造業は4四半期連続で前年割れとなっている。また、ソフトフェアを含む設備投資は同+1.9%と増加した。非製造業は同+7.0%と増加した一方で、製造業は同▲6.9%と2年ぶりのマイナスとなった。米中貿易戦争の影響を受けてか、製造業の不調が目立つ結果となっている。

[ニッケル] 価格は7月安値12,000ドルからわずか2か月で50%超の上昇(既往高値18,470ドル)。インドネシア政府は2014年新鉱業法で未加工鉱物の禁輸を打ち出したが、純度1.7%未満のニッケル鉱石については経過措置として2017年から5年間の輸出を認めてきた。だが、製錬所建設促進と国内EV産業育成のため、禁輸措置の施行開始を2019年末に前倒しする。既に噂は出回っていたが、9月2日に詳細を含む公式発表が行われる運びに。禁輸措置により短期的に推定で20-25万トン(世界供給の8-10%)が失われるが、中期的には在庫取り崩しや製錬所建設の加速、需要減少等で影響の一部は相殺される見込み。

[インド] 8月30日、インド中央統計局は2019年4-6月期の実質GDP成長率が前年同期比+5%だったと発表。2017年10-12月期(+8.1%)から5期連続の減速。前期(+5.8%)に続き5%台で、2四半期連続で6%に届かないのは2014年に発足したモディ政権下では初めて。消費と輸出が落ちこんでいる。金融機関が貸し出しに慎重であることが景気低迷の一因とみられることを踏まえ、シタラマン財務相は、GDP発表に先立ち、10国営銀行を4行に統合する案を公表。

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