デイリー・アップデート

2020年3月9日 (月)

[EU/米国] 欧州委員会のホーガン委員(アイルランド、通商担当)が、今後数週間でアメリカとの「ミニ貿易協定」が締結可能との見解を発表。農業・農産品基準・農産品関連の輸入障壁など、克服すべき困難な問題があることにも言及しつつ、優先事項は、貿易・テクノロジー、エネルギーと定義。ホーガン委員は3月16日から2日間の日程で訪米し、ジョージタウン大学でWTO改革に関する講演を予定。その講演がWTO改革のきっかけになることを期待していると発言している。

[サウジアラビア] 3月6日、サルマン国王の実弟であるアフマド王子やムハンマド・ビン・ナイフ前皇太子などを含む少なくとも20人の王族や有力者が突然逮捕された。政府の公式声明などは出ていないが、関係筋によると、ムハンマド皇太子(MbS)に対するクーデター計画を企てたのが理由とのこと。この事件やOPEC+の交渉決裂の影響で、油価は25%以上下落、サウジの株式市場も8%以上の下落、サウジアラムコの株価も9%下落し初売値以下の1株30リヤルに。

[米国] 米労働省の雇用統計によると、2月の非農業部門雇用者数は前月から27.3万人増加した。失業率は3.5%と、約半世紀ぶりの低水準を維持している。また、平均時給は前年同月比+3.0%であり、19か月連続で3%台を保った。月中旬の調査であり、新型コロナウイルス感染拡大の影響はまだ十分に織り込まれていない。これまで雇用・所得環境の底堅さが米経済の成長を下支えしてきただけに、来月以降の動向が注目される。

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