デイリー・アップデート

2020年3月26日 (木)

[中国] 2018年末、中国政府の文書に5G、AI、IOT、IIOT、UHV送電などをまとめて意味する「新型インフラ」と言う用語が登場。3月4日の党中央政治局で同インフラ建設を促す決定があり、3月24日には工業・情報化部が5G網の建設加速を推進する通達を公布した。SA(スタンド・アロン)アーキテクチャーを推奨、条件が合えば町や村にも設置、建設に協力的な地域での設置を優先、鉄塔や配線用配管などはオペレーター同士の共用を奨励、700MHz帯利用の検討、加入者の5Gへの移行と端末の普及促進、5Gプラス医療健康産業やIIOTの推進奨励などに言及している。

[タイ] 3月26日、新型コロナウイルス対策として非常事態宣言が発令された。期間は4月30日まで。外国人の入国を原則として禁止する。国内での活動については一律の外出規制はせず、人が集まる場所へ行くことは禁止する。高齢者や子どもの外出を控えるよう要請。全国の学校とバンコク首都圏の商業施設の大半はすでに閉鎖されている。

[イスラエル] ネタニヤフ首相のリクード党に所属するエデルシュタイン国会議長が、新たな議長選出を拒んで辞任した。3月2日の選挙で選出された議員による新たな国会では、これまで野党であった「青と白」党が組む連立勢力が過半数議席を確保しており、2013年から議長を務めるエデルシュタイン氏は議長の座を野党側に奪われることを恐れ、選出プロセスを滞らせた上で辞任した。最高裁は、労働党の議員であるペレツ氏を暫定議長とし、3月26日に議長選出の投票を行うよう指示した。

[ロシア] 3月25日、プーチン大統領は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて国民向けテレビ演説を行い、4月22日に予定されていた憲法改正案の是非を問う全国投票を延期すると表明した。また、生活支援策などの経済対策や、4月5日までの1週間を有給休暇とする措置も明らかにした。ロシアは感染者数が650人に達し、政権は今後の急激な感染拡大と経済の悪化に警戒を強めている。

[タイ] 3月25日、タイ中央銀行(BOT)は金融政策委員会(MPC)を開き、政策金利(翌日物レポ金利)を現行の0.75%に据え置いた。20日に開かれたMPCの特別会合で、年1.00%から0.25%ポイント引き下げ、過去最低の0.75%としたばかり。BOTは、2020年の実質GDP成長率を▲5.3%と予測し、経済、特に観光産業と輸出が回復するには時間がかかるとの認識を示した。消費者物価指数(CPI)は内需の冷え込み、燃料価格下落により▲1%になると予測。

[欧州] 3月24日、ラガルドECB総裁がユーロ圏財務省会合で、1回限りのコロナ債の発行を検討するよう要請した。新型コロナウイルス対策で必要な資金を調達する目的。既存の欧州安定メカニズム(ESM)を活用することに加えて、要検討課題であるとの認識が示された。南欧諸国は賛意を示した一方で、ドイツやオランダ、北欧諸国は共同債券の発行に反対している。

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