デイリー・アップデート

2021年4月16日 (金)

[米/ロ] 2020年米国大統領選挙への介入疑惑、米国政府機関等を標的にしたSolar Winds経由のハッキング疑惑、クリミア半島で続く占領や「深刻な人権侵害」等に対して、米国金融機関のロシア中銀等の債券の取引禁止、在米ロシア大使館勤務のロシア人外交官10人の国外退去処分等からなる広範な対ロシア報復制裁措置を発動する大統領令にバイデン大統領が4月15日に署名、発動した。ロシア政府は報復制裁発動を示唆しており、既に悪化している米ロ関係が今後さらに悪化するのは回避が困難な情勢。

[中国] 4月16日、国家統計局が発表した第1四半期の実質GDP成長率は前年同期比+18.3%と、四半期の公式統計を開始した1992年以降で過去最高の伸びとなった。前期は同+6.5%だった。昨年同期からの反動が大きかったことや、コロナ禍からの回復が加速したことなどにより大きな伸びを記録した。しかし前期比(季節調整済み)でみると新型コロナウイルス感染抑制のための移動規制などにより+0.6%と前期の同+2.6%より伸びが鈍化した。

[米国] 3月の鉱工業生産指数は前月比+1.4%と2か月ぶりの増産となった。2月の寒波など悪天候から生産活動は持ち直したものの、2月の▲2.6%の減産分を取り戻せていない。特に、自動車産業では車載用半導体不足などが重石になっている。一方、3月の小売売上高は前月比+9.8%と2か月ぶりに増加した。年末からの追加経済対策による現金支給などが後押しとなっており、ならしてみれば個人消費は増加傾向を見せているものの、変動幅がここ数か月大きくなっている。

[EU/英国] Brexit後のEUと英国の貿易協力協定(TCA)の4月30日までの暫定適用期限の満了が迫る中、欧州議会の外務・貿易委員会が同協定を支持することを決定。ただし、当初4月末の本会議での批准採決に意欲を示していたサッソーリ欧州議会議長らが、4月12日の時点で欧州議会本会議の批准採決日程を決定することを撤回した。「批准採決の実施は、英国政府による北アイルランド議定書の完全適用に対する姿勢次第」としている。

[中国] 4月15日は国家安全法(2015年制定)で指定された「全人民国家安全教育日」にあたり、香港では初めて政府主催の啓蒙イベントが開催された。また中国教育部は、大学生に「国家安全」の意識を根付かせ、自覚的行動に転嫁させるための「国家安全教育読本」を作成し、2023年から全面的に導入すると発表した。今年は中国共産党建党100周年のイベントが近づき、中国国内では歴史教育関連の宣伝・イベントが顕著に増加している。

[トルコ] 4月15日に開催された金融政策委員会で、トルコ中央銀行は金利を19%で据え置くと発表した。先月の委員会で予想を上回る2%の利上げを発表したアーバル前中銀総裁が直後に解任され、利下げを支持するカヴジュオール新総裁が就任したため、一部からは早期の利下げを予想しその悪影響を懸念する声も上がっていた。

[中国] 中国華融資産管理股份有限公司(以下、華融)が、4月1日に2020年度年次報告の公表を「関連取引の未確定」を理由に延期したことを受けて、同社が海外発行した複数の社債価格が急落した。一例では、3月31日US$103.101で取引された華融の永久債(年利4.25%)が、4月14日19:00時点ではUS$55.61に下落。なお、華融の株式は、4月1日から取引停止中。『財新網』は、再編などの重大な改革についての政策決定当局の判断待ちと断定している。華融は財政部が61.24%を保有する中央政府管轄の国有企業。

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