デイリー・アップデート

2021年4月26日 (月)

[EU/中国] EUは2019年に発表した「EU=中国戦略見直し」以降の変化を評価する「進捗報告書(progress report)」を作成した。中国共産党指導部がかつて行った経済的な約束、特にデジタル市場や農業市場の開放、鉄鋼の過剰生産能力への対応、産業補助金の抑制などについて、「ほとんど進展していない」と非難し、中国の「権威主義的な変化」による中国とEU間の相違が当面続くとするなど、EUと中国の関係悪化を反映した内容となっている。この報告書は、4月21日に欧州理事会に提出された。

[米国] バイデン大統領はオスマントルコ帝国による推定約150万人のアルメニア人殺害を「大量虐殺」と正式に認定する声明を、106年前にアルメニア人殺害が始まった4月24日の追悼記念日に発表。近年、エルドアン政権がロシア製地対空ミサイル防衛システムの購入・配備を行ったことに対して米国政府が制裁を発動するなど米=トルコ関係が悪化する中、バイデン大統領の当該声明に対してトルコ政府は猛反発している。

[中国] 4月23日、中国人民銀行は、2020年第4四半期に全国の4,399機関を対象に実施したリスク調査で、2020年末時点で442行の金融機関を「高リスク金融機関」に指定した。指定金融機関数は2019年の545行から減少。高リスク金融機関の資産は、国内銀行総資産残高の2%にとどまり、資産全体の98%は安全圏内だったと発表した。

[フランス/英国] フランスのブローニュ地域の漁業関係者が、英政府が仏漁船に英国領海で操業するためのライセンスを与えていないことに反発して抗議活動を開始。仏政府も欧州委員会に対し英政府に断固とした行動を取るよう要請。欧州委員会も仏政府の漁業に関する国家援助を承認するなど仏漁業界への支持を表明している。

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