楽しいスーパーマーケット

コラム

2026年07月21日

住友商事グローバルリサーチ 経済部 戦略調査チーム アナリスト
真鍋 舞

店舗による違いが楽しい手書きPOP(許諾を得て筆者撮影)

 

 毎日の暮らしの中で、私たちが最も頻繁に利用するお店の一つがスーパーマーケットではないだろうか。野菜や肉、魚などの生鮮食品から、お総菜、米やパン、調味料、お菓子、さらには日用品まで、生活に必要なものをまとめて購入できる便利な場所だ。地域やライフスタイルによる程度の差はあれ、多くの人にとって欠かせない存在であることは間違いない。

 そんなスーパーマーケットについて、先日、首都圏を中心に約130店舗を展開する「サミット」を訪問する機会があった。実際の売り場を目の前にして説明を聞くと、「なるほど」と思う工夫がたくさんあった。例えば、スーパーマーケットでは、世界的に青果売り場は入口近くに配置されている。色鮮やかな商品によって季節感を演出できるほか、来店時点では何を購入するか決めていない消費者が7~8割を占める中で、購買意欲を高める役割も果たしているそうだ。ほかにも、時代とともに変化してきた店舗レイアウトや冷凍食品売り場の拡大、時間帯に応じた商品の並べ方、ベビーカーなどに配慮した通路設計など、普段は見過ごしてしまうような工夫やこだわりが至る所に見られた。いつものスーパーマーケットが少し違って見える時間だった。

 サミットでは、「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」を事業ビジョンとして掲げている。スーパーの楽しさというとセールやフェアを思い浮かべるが、同社では参加型のイベントにも力を入れている。現在開催されている「サミットカップ」もその一つだ。食品メーカー32社が自社製品を使ったメニューを提案し、投票によって人気を競うイベントで、グループリーグからトーナメントへと進む形式はスポーツ大会さながらだ。「社長同士の頂上戦」というユニークな演出も面白い。投票する楽しみはもちろん、紹介されているレシピを自宅で作ってみる楽しみもあり、買い物の先にある食の楽しみまで広げてくれる。

 私たちは普段、「近いから」「便利だから」「いつものお店だから」といった理由で「いつもの」スーパーに出かける。しかし少し視点を変えてみると、店舗ごとの特色や季節に応じた工夫、売り場づくりへのこだわりなど、さまざまな発見がある。次に買い物に出かける際は、少しだけ店内をゆっくり見渡してみてはいかがだろうか。いつものスーパーマーケットで、新たな楽しみや発見に出会えるかもしれない。

 


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