デイリー・アップデート

2018年12月21日 (金)

[中国] 国家発展・改革委員会は、昨年7月、内蒙古の包頭やフフホトの地下鉄案件などを差し止めて以来、地下鉄案件の認可基準を見直し、今年8月、新たな基準の下で長春、蘇州の地下鉄案件を批准していた。同委は12月、それ以来となる重慶(311億元)、済南(229億元)、杭州(420億元)、上海(2,983億元)の地下鉄やその他の軌道交通プロジェクトの取り進めを批准した。各地では地下鉄工事の着工や新規入札が公示されており、地下鉄建設ラッシュが訪れる可能性がある。(括弧内は総投資額の概算、合計約6.5兆円)

[日本] 2018年12月時点で、景気回復期間は連続73か月となり、戦後最長期間(2002~08年)に並んだ可能性が高い。この間、消費税率引き上げ後の足踏み期間が2年近くあったものの、大きく崩れることはなかった。また、特徴としては、雇用・所得環境が大幅に改善したこと、内需が堅調だったこと、地域間のバラつきが小さかったことなどがあげられる。2019年1月まで回復期間が続けば、戦後最長記録を更新することになる。

[ロシア] 12月20日、プーチン大統領は年末恒例の大規模記者会見を行い、日露平和条約締結に意欲を示した。ただし、北方領土を引き渡した場合、米軍基地が展開する可能性があると指摘し、日本の決定権を疑う形で日米安保体制がもたらす懸念が拭えないとの認識を示した。

[英国] 11月のCPI上昇率は前年比2.3%だった。10月の2.4%に比較して若干低下した。価格が低下した主な品目は、ガソリン、文化と旅行サービス、ゲームとおもちゃなど。一方で、価格が上昇した品目は、たばこと宿泊サービスだった。CPIはイングランド銀行(中銀)のインフレ率目標2%と比較して高い水準にとどまっている。ただし、原油安によるガソリン価格の低下が続き、またブレグジットの懸念もあるため、12月19日のイングランド銀行金融政策委員会は金利据え置きを決定した。

[お知らせ] 2018年12月25日(火)~2019年1月4日(金)のデイリー・アップデートはお休み致します。ご了承ください。年始は2019年1月7日(月)より掲載致します。

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