デイリー・アップデート

2019年3月19日 (火)

[フランス] フランスの金融安定評議会は国内銀行に義務付けるカウンターシクリカル・バッファー(CCyB)保有比率の引き上げを決めた。手続きとして、ECBの賛成を得られれば、4月2日から1年以内に国内銀行はCCyB比率を現在の0.25%から0.5%に引き上げる。主な理由は、2018年第3四半期における非金融会社と個人の債務の対GDP比が133.3%で第2四半期より増加しており、ユーロ圏平均の118.6%より高い水準にとどまっていることである。

[メキシコ] 1月の鉱工業生産指数は前月比0.6%増と3か月振りに上昇。但し、前年比では0.9%減。建設活動は3年にわたる停滞からようやく回復してきたように見える。しかしインフラへの政府投資は抑制されており、民間投資も過去2年間振るわない状況。原油生産は長年の投資不足で減少傾向のまま。鉱工業の中では製造業が唯一堅実な成長を示しているが、2018年後半から減速している。輸出に牽引されて自動車セクターは成長しているものの新車販売台数は著しく減少している。

[中/伊/仏] 中国外交部は、習近平国家主席がイタリア、モナコ、フランスそれぞれの招きに応じ、3月21~26日の間、三か国を公式訪問する旨公表した。伊は、中国国家元首として10年振りの訪問で、マッタレッラ大統領、コンテ首相他との会見が予定されており、「一帯一路」での中・伊協力協定が締結される可能性がある。初の訪問となるモナコ公国ではアルベール二世大公、5年振りの仏ではマクロン大統領、フィリップ首相との会見が予定されている。なお、バチカン訪問については、情報がないとの回答。

[OECD/EU] 3月18日に公表されたOECDとEU知的財産庁の報告書では、偽造品と著作権侵害物が2013年の世界の輸入全体の2.5%(4,610億ドル)から2016年は3.3%(5,090億ドル)にまで増加し、過去数年間で着実に増加していると指摘している。EU諸国について見ると、非EU諸国からの輸入のほぼ6.8%に上り、2013年の5%からさらに増加している。

[日本] 文部科学省と厚生労働省によると、2019年春に卒業予定の大学生の就職内定率が2月1日時点で91.9%となり、8年連続で上昇した。また、比較可能な2000年以降で最高となった。これまで景気が緩やかに回復しており、人手不足感が強まっていることが、企業の新卒採用を後押ししている。

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