デイリー・アップデート

2019年3月15日 (金)

[メキシコ] 就任100日記念式典でロペスオブラドール大統領は年率4%の経済成長は達成されると発言。不況になるという意見を否定し、成長率見通しを政府案より低く見ているエコノミストを批判した。また、債務を増やさない事、財政収支を均衡させる事、ガソリンや電力の価格を実質ベースで値上げしない事を再度強調した。この100日間で政府はインフレ率を5.9%から4.4%まで下げ、ペソは米ドルに対して4%上昇し、22万人以上の雇用が創出された。但し雇用創出の増加率は1月まで4カ月連続で減速している。

[米/中] 3月13日、米国務省は、2018年版の人権問題国別報告書を発表。中国のパートにつき、ポンペオ国務長官は、新疆ウイグル自治区で中国当局により100万人余のウイグル、カザフ、その他少数民族が再教育キャンプに監禁され民族・宗教の特徴を奪われており、キリスト教徒やチベット族、政府と異なる主張をした人々が迫害されており、中国の人権侵害は際立っていると主張。報告は、その他、記者、弁護士、作家などに対する迫害や、宗教、旅行、集会、結社などの自由の阻害などにも言及している。

[英国] 下院が政府動議の離脱延期の決議案を賛成413、反対202で可決。しかし、投票直前まで賛成票を投じるよう演説をしていたバークレーEU離脱担当大臣や、ウィリアムソン国防大臣など閣僚らが反対票を投じ、保守党のまとめ役であるスミス幹事長が棄権するなど、保守党の分裂が明確に。なお、3月20日の離脱協定案が可決されても、翌21日のEUサミットでEU首脳らが承認しない限り、イギリスは29日に「合意なき離脱」を迎える見込み。

[ロシア/中国] ロシア極東から中国に敷設されるパイプライン「シベリアの力」の建設は完了しつつあり、ガスプロム社は今年9月から同パイプラインへの天然ガスの注入を始め、中国への本格的な供給開始は今年12月の予定。当初、年間50億立方メートルの天然ガスを供給する予定で、2025年までにフル稼働を目指し、年間380億立方メートルを供給する予定。

記事のご利用について:当記事は、住友商事グローバルリサーチ株式会社(以下、「当社」)が信頼できると判断した情報に基づいて作成しており、作成にあたっては細心の注意を払っておりますが、当社及び住友商事グループは、その情報の正確性、完全性、信頼性、安全性等において、いかなる保証もいたしません。当記事は、情報提供を目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。また、当記事は筆者の見解に基づき作成されたものであり、当社及び住友商事グループの統一された見解ではありません。当記事の全部または一部を著作権法で認められる範囲を超えて無断で利用することはご遠慮ください。なお、当社は、予告なしに当記事の変更・削除等を行うことがあります。当サイト内の記事のご利用についての詳細は「サイトのご利用について」をご確認ください。

16人が「いいね!」と言っています。