デイリー・アップデート

2019年3月29日 (金)

[ブラジル] 鉱工業の不振が近年の経済の弱さの主因。対GDP比10%の規模だが、第3四半期から第4四半期のGDP下落への寄与度は50%。鉱工業生産指数は直近の最高値(2018年6月)から2019年1月までに3.4%下落。この下落のうち、石油精製及び自動車セクターの寄与度は合計で60%。

[日本] 2月の鉱工業生産指数は前月比+1.4%と、4か月ぶりの増産となった。自動車、生産用機械、電気・通信機械などの生産が増加した。基調判断は「足踏みをしている」。製造業生産予測指数を用いて試算すると、1-3月期は前期比▲2.5%の減産と、1月の減産分を回復しきれない見通し。鉱工業生産は供給サイドの動きを示し、需要サイドを表すGDPとは異なるものの、1-3月期の経済成長率が鈍化していることが示唆される。

[カンボジア] 3月26日に財務経済省が発表した公的債務統計によると、2018年は対外債務が急増し借款契約ベースで前年比88.5%増の18億4,347万ドルだった。借款契約は社会インフラ整備関連が9割近くを占める。また、国債を発行していないため外国への依存度が高く、2018年の政府債務に占める対外債務比率は100%だった。対外債務の対GDP比は21.4%と、一般的にいわれる基準値の40%を下回り健全な水準。中国からの借り入れのシェアが35%と最も高い。

[ウクライナ] 3月31日に予定されている大統領選挙を前に、出馬を表明した人気コメディアンのウラジミール・ゼレンスキー氏(41)が支持を伸ばしている。最新の世論調査では支持率が27.6%となり首位に立った。現職のポロシェンコ大統領(53)も支持率が上昇し、現在18.2%で2位につけている。一方、野党政治家のティモシェンコ元首相(58)の支持率は12.8%と伸び悩んでいる。いずれの候補も当選に必要な過半数の票は得られず、決選投票にもつれ込む公算が大きい。

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