デイリー・アップデート

2019年5月16日 (木)

[製造業] 米中通商交渉の長期化を受け、家電メーカーの間では追加関税負担を避けるため、中国で生産して米国に輸出してきた製品を中国以外での生産に切り替える動きが相次ぐ。これまでにパナソニック、クラリオン、東芝機械、ダイキン、富士通ゼネラル、日本電産、富士フィルム、三菱電機などがエアコン、カーステレオ、カーナビ、デジカメ用アクセサリ、半導体製品や産業用機械の生産拠点の一部を中国から東南アジア、日本、メキシコなどに移転する動きが報じられている。原料となる金属サプライチェーンにも影響が予想される。

[ブラジル] 政府は、市中予測に沿うかたちで、2019年GDP成長率見通しを前年比+2.2%から+1.5%へ下方修正すると経済相が発表。中銀は2019年第1四半期に経済が縮小した可能性を示唆しており、2018年第4四半期の成長率(既発表ではわずかなプラス)が下方修正されてマイナス成長となった場合、経済は定義上の不況に戻る。政府は社会保障などの政府支出が削減される事を回避すべく、ブラジル国立経済社会開発銀行から624億ドルの補助資金を調達する事を承認するよう議会に求める、と経済相は発言。

[NZ/仏] 3月15日、ニュージーランド・クライストチャーチのモスクで銃乱射事件が発生。事件現場の映像はオンラインで共有され、フェイスブック他のサイトで17分間の映像が閲覧可能となった。この事件に端を発し、各方面でテロ行為のオンラインコンテンツの共有の制限と排除の効率性の問題が指摘され、5月15日にはニュージーランドのアーダーン首相とマクロン仏大統領がパリで協議し、暴力的で過激な投稿に対する規制の必要性を指摘する「クライストチャーチ・コール」を発表した。

[米/中] 5月15日、環球時報は、「あの10年間、米国は毎年中国をひどく踏みつけた!」と題するコラムを掲載。1990年代に発生した、米国の対台湾武器輸出(92年)、台湾海峡危機(96年)、中国大使館誤爆事件(99年)など8つの事件を挙げ、中国人は深刻な屈辱感を毎年味わったとし、米国が当時中国に課した制裁に対する鄧小平の言葉:「(制裁が)百年長引こうとも中国人は取り消しを懇願することはない、自尊心を失えば、中国は中国たりえない」に言及、中国はこうやって偏見・白眼視・侮辱に立ち向かってきたと強調した。

[イラク] 5月15日、米国務省はイラクに滞在している要職以外の米国政府職員に対して、イランによる攻撃の可能性が高まっているとして、イラクからの退避指示を出した。イラク政府は情勢は安定していると発表し、英軍関係者もイラン関連のリスク上昇は関知していないと発表。フランスとチェコもイラク軍に対する訓練の継続を発表したが、ドイツとオランダは訓練を一旦中止した。米国は昨年夏に、イランによる攻撃を理由に駐バスラ領事館を閉鎖している。

[米国] 5月15日、トランプ大統領は、外国の敵対勢力の管轄下にある主体との情報通信機器・サービスの取引を禁止する大統領令に署名した。商務省など関係省庁が協議の上、国家安全保障に脅威をもたらすと認定した企業等との取引が、米国ではできなくなる。今後150日間のうちに商務省が規則を策定する見込みだが、暫定規則が早期に発表される予定との報道もある。

[中国] 5月15日、国家統計局は、4月の鉱工業生産、固定資産投資、小売売上高を発表。3指標とも伸びが3月より鈍化した。特に小売売上高は3月の前年同月比8.7%増から同7.2%増にとどまり、約16年ぶりの低い伸びとなった。工業は税制変更、消費は2018年との祝日数の違いなど「季節的要因」による影響が大きい。鉱工業生産は同5.4%増(3月同8.5%増)、1~4月の固定資産投資(農村を除く)は同6.1%増(3月同6.3%増)と伸びが減速した。

[米国] FRBによると4月の米鉱工業生産指数は前月比▲0.5%と、ここ4か月で3回目の減産となった。自動車や機械関連の減産が響いている。稼働率も1年2か月ぶりの低水準まで低下している。また、商務省によると、4月の小売売上高が前月比▲0.2%と減少に転じた。水準は昨年秋並みに戻っているものの、昨年12月から前月比マイナスとプラスが交互に続いている。米経済の基調は必ずしも強くない状況が継続している。

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