デイリー・アップデート

2019年6月12日 (水)

[欧州] 6月8日の世界海洋デーに際し、世界自然保護基金(WWF)は地中海に投棄されるゴミに関する調査結果を発表した。毎年、22か国によって60万トンのゴミが地中海に投棄されている。また、WWFによると、地中海のゴミによって生じる漁業と観光業への推定損失は年間6.4億ユーロにのぼる。WWFは環境保護政策の強化を勧告しており、特にプラスチックのリサイクルの強化とラッピング用プラスチックの使用禁止を提唱している。

[米国] 2019年8月より中国の情報通信企業を連邦政府調達から排除する件に関し、国防総省は、当初6月5日に公表される予定だった国防調達規則案の公表を6月19日まで延期した。さらに2020年8月には、華為技術などの製品、サービスを利用する企業と連邦政府が取り引きすることも禁止されることになっているが、企業への影響が大きいことから、法改正によってその施行を2年間遅らせるよう、行政管理予算局が議会に対し提案している。

[日本] 内閣府が発表した「機械受注統計」によると、4月の民需(船舶・電力を除く)は前月比+5.2%と増加した。製造業(+16.3%)、非製造業(+1.2%)と内需が堅調に推移。一方、外需は▲24.7%と弱めの動きになった。基調判断は「足踏みがみられる」から「持ち直しの動きがみられる」に上方修正。4-6月期見通しは前期比+15.7%であり、4月は底堅い出だしとなった。企業の設備投資に対する姿勢は、一部に慎重さがみられるものの、引き続き堅調なようだ。

[メキシコ] 格付の水準は異なるものの、全ての格付け会社が国営石油会社Pemexに対する悲観的な見解を示している。S&Pは格付けはBBB+で維持したが、3月に見通しをStableからNegativeへ引下げ、スタンドアローン評価をBB-からB-へ引下げた。Moody'sも格付けはBaa3で維持したが、3月にPemexの見通しをStableからNegativeへ引下げ、スタンドアローン評価はB3からCaa1(S&PのB-から1つ下)へ引下げた。Fitchは1月末に格付けをBBB+からBBB-へ、6月には更にBB+へと引下げており、スタンドアローン評価はCCCでMoody'sのCaa1と同等としている。

記事のご利用について:当記事は、住友商事グローバルリサーチ株式会社(以下、「当社」)が信頼できると判断した情報に基づいて作成しており、作成にあたっては細心の注意を払っておりますが、当社及び住友商事グループは、その情報の正確性、完全性、信頼性、安全性等において、いかなる保証もいたしません。当記事は、情報提供を目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。また、当記事は筆者の見解に基づき作成されたものであり、当社及び住友商事グループの統一された見解ではありません。当記事の全部または一部を著作権法で認められる範囲を超えて無断で利用することはご遠慮ください。なお、当社は、予告なしに当記事の変更・削除等を行うことがあります。当サイト内の記事のご利用についての詳細は「サイトのご利用について」をご確認ください。

16人が「いいね!」と言っています。