デイリー・アップデート

2019年7月1日 (月)

[ブラジル] 中銀は四半期インフレ率報告で2019年経済成長率見通しを前回発表時の2%から0.8%へ下方修正。鉱工業生産成長率見通しは1.8%から僅か0.2%へ、輸出成長率も3.9%から1.5%へそれぞれ引き下げた。最新の世論調査では1月に49%だったボルソナーロ政権高評価率は4月に35%まで下がり、6月には32%にまで低下。逆に政権低評価率は4月の27%から6月に32%まで上昇。大統領を信頼していないと答えた割合は4月には全体の46%だったが6月に51%へ上昇。

[インド] 6月27日、安倍首相はG20サミットのため来日したモディ首相と会談。2018年の首脳会談で創設を決めた外務・防衛担当閣僚協議(2+2)の早期開催を確認し、『自由で開かれたインド太平洋構想』の実現に向けた安保協力、スタートアップ投資や宇宙・サイバー分野での協力等で一致。28日には日米印首脳会談が開催され、海洋安全保障、宇宙・サイバー空間を含む新たな領域における安全保障、質の高いインフラ投資への協力等で一致し、3か国会談の毎年開催に合意。同日、モディ首相は中ロ印首脳会談とBRICS首脳会議にも参加した。

[中国/ASEAN] 景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)によると、中国、アセアンの製造業が減速基調にある。中国国家統計局と中国物流購買連合会が6月30日に発表した製造業PMIは6月は49.4と前月比横ばい、かつ2か月連続で景況判断の節目となる50を割り込んだ。また、民間の財新とIHSマークイットが7月1日に発表した6月の中国製造業PMIも49.4となり、こちらは50を4カ月ぶりに下回り、4月の50.2から低下。さらに日本経済新聞社が1日に発表した6月のASEANの製造業PMIは49.7と4か月ぶりに50割れとなった。

[日本] 日本銀行が公表した6月の『全国企業短期経済観測調査(短観)』によると、大企業・製造業の業況判断DIは+7となり、前回から▲5ptで2四半期連続の悪化となった。一方、大企業・非製造業では+23と、前回(+21)から+2pt上昇。米中貿易戦争や中国景気減速、IT・半導体市況の停滞感などが重石となっている。先行きについては、大企業・製造業は足もとから横ばい、大企業・非製造業は▲6pt悪化する見通し。ただし、人手不足が続き、設備の不足感も再度強まるため、設備投資計画は底堅い動きとなっている。

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