デイリー・アップデート

2019年11月25日 (月)

[カンボジア] 米国政府の発表によれば、カンボジアの米国向け輸出額は1~9月で前年同期比38%増の39億ドル、米国からの輸入額は同24%増の4億ドル、貿易総額は37%増の43億ドルとなった。特に一般特恵関税(GSP)が適用される旅行用品の伸びが高い一方、縫製品と履物類の輸出は、ベトナムやミャンマーと競合して伸び悩んでいる。米中貿易摩擦などの影響で、旅行用品メーカー数社が中国からカンボジアへ生産拠点を移転した。カンボジア在の中国資本の工場数は70カ所となる。

[欧州] 11月22日、ラガルドECB総裁は、公共投資など財政政策の重要性を示した一方で、ユーロ圏の成長には新しいポリシーミックスが必要であり、近い将来戦略見直しを発表すると述べた。レーンECB理事も同様に、政策戦略見直しを示唆した。バイトマン独連銀総裁はそのような見直しを支持する一方で、インフレ率を2%未満とする目標を達成できないような方法については反対する考えを示すなど、ECB内で考えの相違があることが暗示された。

[ロシア] 11月23日、与党「統一ロシア党」はモスクワで党大会を開き、2021年下院選挙に向けていち早く政治活動を開始した。党首となっているメドベージェフ首相やプーチン大統領が参加した。大会では今後の主要課題として、汚職との闘いや支持率が低迷する「統一ロシア党」のレピュテーション向上などが挙げられた。

[英国] 大手ブックメーカー「ラッドブロークス」のデータによると、ジョンソン首相がロンドン西部の自身の選挙区「アクスブリッジ・サウスライスリップ」で負ける確率は22%であるという。ジョンソン氏は当該選挙区で敗れれば、首相を退任することになる。アクスブリッジの選挙区では1966年以降、保守党が勝利しているが、保守党と労働党の票差は2015年の1万500票から2017年の5000票までに減少している。票差がさらに縮小して、今回は逆転となる可能性があり得ると考えられる。

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