デイリー・アップデート

2021年10月22日 (金)

[日本] 総務省「消費者物価指数」によると、9月の消費者物価指数(総合)は前年同月比+0.2%と、12か月ぶりにプラスに転じた。生鮮食品を除く総合も+0.2%とプラスに転じた。エネルギー価格が+7.4%と高い伸びになった影響が大きかった。一方で、通信料(携帯電話)の下押し圧力も継続している。昨年の反動が表れている宿泊料と通信料(携帯電話)を除くと、消費者物価指数の上昇率は1%を超える計算となる。

[日/露] ロシア南部ソチで開かれた内外のロシア専門家が参加する「バルダイ会議」に10月21日、プーチン大統領が出席し、日露関係について首相交代後も平和条約締結を目指すと語った。ただし、プーチン大統領はかねてより、北方領土問題には譲歩しないまま平和条約締結を目指す立場を堅持している。

[米/中] 中国の通信大手である華為技術(ファーウェイ)と半導体メーカーSMIC向けの複数の米国サプライヤーが、これら両社が米国の輸出規制リストに載っているにも関わらず、2020年11月から翌年4月にかけ、商品や技術を販売するため数十億ドル相当の輸出許可を取得していたとロイターが報じている。ファーウェイ向けのサプライヤーに対しては113件・610億ドル相当、SMIC向けのサプライヤーに対しては188件・420億ドル相当のライセンスが許可されていた。

[トルコ] 中央銀行(CBRT)は10月21日の金融政策決定会合で、主要政策金利を2%利下げすることを決定した(18%→16%)。利下げは9月から二会合連続。9月のインフレ率は19.58%と上昇傾向にあったが、CBRTは9月に1%の利下げを実施しており、今回も0.5-1.0%程度の利下げが予想されていたが、下げ幅は予想を大きく上回った。背景にはエルドアン大統領による利下げ圧力があるとみられている。これを受けてCBRTの独立性に対する懸念から通貨リラが売られ、$1=9.54リラと過去最安値を更新した。

[米国] 来年11月8日に投票が行われる2022年中間選挙までまだ1年余りあるが、今月に入ってから下院予算委員長のヤーマス下院議員、ベテラン議員のプライス下院議員やドイル下院議員らが、次回選挙には出馬せずに今季限りで政界を引退する意向を相次いで表明。これらの現職民主党議員の不出馬表明が相次ぐ中、一部の民主党関係者からは、2022年中間選挙での改選後に現在辛うじて維持している民主党の下院での多数党の立場が失われるリスクへの懸念が表明され始めている。

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