デイリー・アップデート

2022年5月23日 (月)

[トルコ] 5月21日、トルコのエルドアン大統領はNATOのストルテンベルグ事務総長と電話会談を実施し、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟に関し、両国がテロと対決するという基本的な部分でトルコとの連帯を表明できないのであれば、両国のNATO加盟をポジティブには見ていないと発言。また同日エルドアン大統領は、スウェーデンのアンデション首相とも電話会談を実施し、トルコがテロリスト指定する団体がスウェーデンで活動していることを批判し、これらの団体への政治・財政・軍事支援の停止を改めて要求した。

[米国/中国] 共和党寄りの保守系シンクタンクのハドソン研究所は5月19日に「中国センター」新設を正式に発表した。「中国センター」の活動目的として、米国の対中アプローチに関する超党派の国家的なコンセンサスの形成強化を図り、また拡充するため、主導的立場にある中国専門家、政策立案者、国家的指導者らを結びつけることと説明している。「中国センター」を率いるのはポンぺオ前国務長官に助言していたマイルズ・ユー元国務省中国政策筆頭顧問。

[インド] 5月20日、商工省は2021/22年度(21年4月~22年3月)の海外直接投資(FDI)流入額が835億7,000万ドルだったと発表した。前年度を16億ドル上回り、過去20年で20倍の増加となり過去最高額を更新した。部門別で多かったのは、コンピューター・ソフトウエアおよびハードウエアで全体の25%を占め、次いでサービス、自動車でそれぞれともに12%を占めた。伸びが大きかったのは製造業で前年度比+76%の213億4,000万ドル。国・地域別ではシンガポール、米国の順で多かった。

[南米] ロシア/ウクライナ紛争により、南米において農業生産のための肥料調達が困難になっている。ロシアは世界最大の肥料輸出国であり、世界市場の12%以上を占めている。南米でも多くの国がロシアから肥料を輸入するが、制裁措置によって事実上輸入できず、また価格も高騰している。こうした動きはブラジルにおいては、アマゾン開発への下押し圧力となる可能性も指摘されている。

[ロシア] 国内の航空会社の旅客輸送量は今年4月、前年同期比約30%減の503万人となった。欧米による領空閉鎖や制裁措置などの影響で、国内外の飛行が急激に減り、航空機の部品不足のリスクもあると思われる。政府は国外から借りている航空機の所有権をロシアの航空会社に移転することを認める新法を承認し、リース中の航空機を事実上、接収しようとしている。

[米国/韓国] 訪韓中のバイデン米大統領は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と会談を行い、共同声明を発表した。米国が韓国に対し、核、通常兵器、ミサイル防衛などを通じ拡大抑止を提供することを再確認し、2018年1月以来、中断していた米韓外交・安保当局の次官級協議を再開すると発表した。尹大統領は米国が主導する「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」 への参加を改めて表明、両国は半導体、電池、重要鉱物の調達などのサプライチェーンの安定についても協力を強化していくとしている。

[豪州] 連邦議会総選挙が行われ、野党・労働党が5月22日時点(開票率71%)で73議席を確保して第1党となった(最終的に過半数の76議席に到達するとの予想がある)。労働党のアルバニージー党首が5月23日に新首相に就任し、約9年ぶりに政権交代が実現した。明日東京で予定される日米豪印(クアッド)首脳会合にはアルバニージー新首相が出席する。対中外交、インフレ対応、気候変動などの分野で前政権からどれほど政策が変化するかが注目される。

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