デイリー・アップデート

2022年6月10日 (金)

[ユーロ圏] 欧州中央銀行(ECB)は9日理事会を開催、7月1日に資産買い入れプログラム(APP)による買い入れを停止することを決定した。また、政策金利のフォワードガイダンスの条件が満たされたとして、7月の会合で25bpの利上げを実施する方針を示した。9月以降についても物価動向、経済・物価見通し次第であるものの、継続的に利上げを実施していく姿勢を明らかにした。

[メキシコ] メキシコのインフレ率は5月に前年同月比+7.65%と、4月の同+7.68%とほぼ同値となり、安定したとみられる。政府の価格抑制策もあり、今後数ヶ月はインフレが低下傾向を示すことが期待されている。また、メキシコペソが強含み、米国への資金流出も緩やかであるとみられることからも、メキシコ銀行は、タカ派的な姿勢を弱め50bpずつの利上げを行っていくとみられる。

[ウクライナ/ロシア] ウクライナ東部と南部のロシアが占領した地域でロシア編入に向けた動きが目立つ。ロシア主要閣僚がしばしば同地域を訪問し、一部のメディアでは同地域をロシアへ編入し、新規のロシア連邦管区を設定する案もあるという。秋に向けてロシアとの統合を問う国民投票の準備も進められているもよう。

[中国] 2017年に香港のフォーシーズンズホテルから失踪した(拉致されたとみられる)大富豪・肖建華氏の刑事裁判が、今月中にも上海で行われる予定とWSJ紙が報じている。肖氏が率いていた明天集団傘下の証券、保険などの金融機関はその後、中国当局に接収された。肖氏の罪状は明らかになっていないが、WSJ氏は不正に公金を受け取った罪で起訴される見込みとしている。また、肖氏と関係が深かった中国共産党高官に対するけん制の意味合いもあると推測される。

[豪州] 6月7日、豪州準備銀(RBA)が政策金利を0.5%引き上げ、0.85%とした。利上げは2会合連続。利上げ幅は多くの予想を上回った。インフレの高進が考慮され(2022年1-3月期のCPI上昇率は前年同期比+5.1%と2001年以来21年ぶりの高水準)、RBAはインフレ率が目標レンジ(+2~+3%)に安定的に落ち着くまで必要な金融政策を採るとした。労働市場は堅調で、失業率が3.9%と約50年ぶりの低水準まで下がっているが、労働力不足がインフレの原因となっているとも指摘した。

[中国] 6月9日、税関総署が発表した2022年5月の輸出額は前年同月比+16.9%の3,082億4,490万ドルだった。2020年7月以降の最小の伸びであった4月の輸出(同+3.9%)から大きく拡大した。4月は上海のロックダウンで同市の港湾や空港の貨物処理の停滞が輸出への足かせとなったが、5月はその影響が緩和に向かった。5月の輸入は+4.1%の2,294億9,070万ドル。4月の横ばいから伸びた。貿易黒字は前年同月比+82.3%の787億6,000万ドル。

記事のご利用について:当記事は、住友商事グローバルリサーチ株式会社(以下、「当社」)が信頼できると判断した情報に基づいて作成しており、作成にあたっては細心の注意を払っておりますが、当社及び住友商事グループは、その情報の正確性、完全性、信頼性、安全性等において、いかなる保証もいたしません。当記事は、情報提供を目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。また、当記事は筆者の見解に基づき作成されたものであり、当社及び住友商事グループの統一された見解ではありません。当記事の全部または一部を著作権法で認められる範囲を超えて無断で利用することはご遠慮ください。なお、当社は、予告なしに当記事の変更・削除等を行うことがあります。当サイト内の記事のご利用についての詳細は「サイトのご利用について」をご確認ください。

14人が「いいね!」と言っています。