デイリー・アップデート

2022年6月14日 (火)

[米国] バイデン大統領のサウジ等中東歴訪について、当初ホワイトハウスは6月下旬にドイツで開催されるG7首脳会議やスペインでのNATO首脳会議に合わせて行うことを検討していたが、7月に中東を歴訪することで再調整が行われていた。ホワイトハウスはバイデン氏の中東歴訪日程を今週中に正式発表する方針であり、米国のエネルギー価格が上昇し続け、ガソリン等の価格抑制を求める世論が強まる中で、バイデン氏はサウジを訪問することになる。

[エチオピア] 政府は、ティグライ人民解放戦線(TPLF)との紛争について停戦を宣言したものの、和平交渉については進展がない状態が続いている。その一因として、ティグライ紛争の平和的な政治解決に反対の立場をとるアムハラ民族強硬派の存在がある。ここ数か月、連邦政府はアムハラ地域出身の強硬派の与党内からの排除や取り締まりを強化する動きをすることで、和平の実現を狙っている。

[中/露] 中国東北部の黒竜江省黒河とアムール川(中国名・黒竜江)対岸のロシア極東アムール州ブラゴベシチェンスクを結ぶ自動車橋が6月13日に開通した。中露国境の川にかかる本格的な自動車橋は初めて。新たな国境の窓口として、今後、両国間の貿易において重要な役割を果たすことが期待される。

[韓国/米国] 6月13日、韓国の朴振(パク・ジン)外相は米ワシントンでブリンケン国務長官と会談し、北朝鮮が核・ミサイル開発を継続する限り軍事・経済圧力をかけ続け、また核実験を行う場合は迅速かつ断固たる対応を取ることで合意した。また、2018年1月以来停止している「拡大抑止戦略協議体」の早期再開について確認し、協議体で米国の戦略資産(核・兵器)の展開も議論する方針を明らかにした。また、朴氏は、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化させる必要があると発言した。

[サウジアラビア] 6月13日、内務省は屋内でのマスク着用義務やワクチン接種証明提示などの新型コロナウイルス対策を緩和すると発表した。サウジでの新規感染者数は4月に1日当たり2桁まで減少したが、6月に入り1,000人を超える日も出るなど、感染自体は拡大傾向にある。サウジは、7月上旬に行われるハッジ(大巡礼)において約85万人の外国人を迎え入れる予定だが、聖地巡礼時には引き続きマスク着用義務が課される。なお、隣国のUAEでも6月に入り新規感染者数が増加しており、感染再拡大の懸念もある。

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