デイリー・アップデート

2019年5月10日 (金)

[米/中] 5月9日、中国の劉鶴副首相がワシントンを訪問、閣僚級の米中通商交渉が始まる。同副首相は9日午後2時に現地に到着し、翌10日午後4時には帰途に就く予定であることから、交渉に充てられる時間は限られている。中国側交渉団は当初の100名の陣容から40名規模に縮小しているという。米国の対中追加関税は10日から引き上げられる予定。

[フィリピン] 5月9日、統計庁は、2019年1Qの実質GDP成長率(速報値)が、前年同期比+5.6%だったと発表。市場予想(同+6.0%)を下回り、前期(同+6.3%)から減速。6%を割り込むのは2015年1Q以来4年ぶり。2019年度国家予算の成立が4月末まで遅れ、インフラ事業など政府支出が滞ったことや、米中貿易摩擦の影響で純輸出と設備投資が鈍化したことが影響。一方、民間消費は好調を維持しており、政府は2019年目標+6.0~+7.0%は達成可能と示唆。また同日、中央銀行は政策金利の引き下げ(4.75%→4.50%)を決定。インフレ率が減速したため。今後、さらなる消費の回復と金融緩和が予想される。

[日本] 厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、3月の名目賃金は前年同月比▲1.9%と、3か月連続の低下となった。また、物価の変動を除いた実質賃金は同▲2.5%と、2015年6月以来の大幅な低下となった。賃金の伸び悩みとともに、昨年の上昇幅が大きかった反動が出ている。一方、共通事業所ベースの名目賃金は▲0.1%にとどまった。

[ブラジル] 中銀は政策金利を現状の6.5%で据え置いた。ブルームバーグ調査対象のアナリストは全員が据置きを予想していた。政策金利据置き期間はすでに1年を超え、1990年代後半に現在の金融政策枠組みが導入されて以降最長となった。

[南アフリカ] 5月8日、南アフリカ下院総選挙の投票が実施された。現地時間5月9日夜の段階で(開票率74%)、与党アフリカ民族会議(ANC)が57.15%、民主同盟(DA)が21.91%、経済的解放の闘士(EFF)が10.06%を得ている。ANCは現在の過半数を維持するが、2014年総選挙時の62.15%から後退。DAは前回とほぼ同水準。一方で、極左のEFFは6.35%から増加する見込み。結果として、南アの政治がさらに不安定化することが懸念される。

[米/中] 環球時報は、5月9日付社説「米国が『鴻門の会』を催しても中国を脅せない」で、米国が一方的に貿易戦争の導火線に音を立てて点火しかける傍ら中国との交渉を続ける姿勢を貿易交渉史上前代未聞の先駆的行動だと皮肉る一方で、中国はあらゆる準備が出来ており、最後の山場にあっても米国との衝突は恐れないと語り、また同月10日付の社説「貿易戦争は好まないが、我々は受けて立てる」で、対米輸出品全てに追加関税が課されても中国経済への影響は軽微であり、逆に米国国内が1年も持たない、などと報じた。

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