デイリー・アップデート

2020年3月19日 (木)

[欧州] 3月18日、欧州中央銀行(ECB)は、新型コロナウイルス感染が拡大する中、新しい資産買い入れプログラム(PEPP)を決定した。総額7,500億ユーロ、2020年末までを期限とするもの。また、独・仏などEU主要国の国債に加えて、社債やギリシャ国債も買い入れ対象になる。各国の国債買い入れ上限も必要に応じて柔軟化する方針。家計や企業、銀行、政府を支援し、金融緩和効果を保つために、「やれることはなんでもやる」という姿勢を示した。

[パキスタン] 3月17日、パキスタン中央銀行(SBP)は、政策金利を75bp引き下げ12.5%とした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で経済の急激な落ち込みが懸念される一方、最近はインフレ率が低下していることもあり、利下げに踏み切った。同中銀は、2017年後半から2019年半ばまでに塁計750bpの利上げを実施しており、今回は2016年以来久々の利下げとなった。貿易や観光業への依存度は他国より相対的に低いものの、外需や世界的な旅行客数の落ち込みは同国経済への重しとなる上に、内需では国内での新型コロナウイルス(COVID-19)感染者数の増加に伴う消費の減少が懸念されている。

[イラク] 3月17日、サーレハ大統領は、元ナジャフ州知事でナスル政党連合を率いるアドナン・ズルフィー氏に組閣を命じた(期限は30日後)。ズルフィー氏はフセイン政権下で反政府運動に参加し、1991年の蜂起失敗後にサウジに避難。その後1994年に米国に政治亡命し、2003年のフセイン政権崩壊後に米軍とともにイラクに帰国した人物。彼の家族は現在も米国在住であり、親イラン派のビナー政党連合や、これまでの体制の転換を求めるデモ隊からは、既に強い反発が出ている。

[中国] 3月18日、中国外交部は、新型コロナウイルス感染症に関し以下の対外支援を行っていると説明した。①パキスタン、ラオス、タイ、イラン、韓国、日本、AU(アフリカ連合)に医療物資を援助 ②WHOに2000万ドルを拠出 ③イタリア、フランス、スペイン、ギリシャ、セルビア、カンボジア、フィリピン、エジプト、南ア、 イラク、エチオピア、カザフスタン、ベラルーシ、キューバ、チリなど十数か国に可能な限りの抗疫病支援 ④イラン、イラク、イタリア等に医療専門家を派遣 ⑤関係国・国際機関とビデオ会議などを通じ中国の診断・管理経験を共有。

[EU] 3月18日、欧州委員会が、「2020年以降の東方パートナーシップ政策」の提案書を発表。「東方パートナーシップ」は2009年に打ち出されたEU拡大政策の一つ。対象は、旧ソビエト連邦構成国のアルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ジョージア、モルドバ共和国、ウクライナの6か国。最終的な目標はEUとこれら6か国との経済・政治統合とし、今後10年間で、「持続可能な経済」「法の支配・安全保障」「環境問題・気候変動対応」「デジタル化」「公平で包括的な社会形成」を5大目標に掲げている。

[ロシア] 通貨ルーブルの為替レートが、原油価格下落を受けて大幅に下落している。3月18日、国際市場でのルーブルの為替レートは、一時1ドル=80ルーブル、1ユーロ=88ルーブルを超えてルーブル安に振れ、2016年2月以来の安値となった。ロシア中央銀行は3月20日に金融政策決定会合を開く予定で、現在の政策金利である年利6%を据え置きにするかどうか、対応策が注目されている。

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