デイリー・アップデート

2020年6月22日 (月)

[香港] 6月20日、「香港国家安全法」の草案概要が明らかになった。○北京政府が香港に「国家安全維持公署」を設置、○香港行政長官をトップとする「国家安全維持委員会」を設立、○国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との結託を処罰、○香港の法体系に対する香港国家安全法の優越、などの内容が盛り込まれ、香港の自治は完全に形骸化することが明らかとなった。親中派の香港立法会議員は、メディアなどで逮捕者の大陸への引き渡し可能性についても言及している。早ければ今月末に開催される全人代常務委で法案が成立する見込み。

[ニュージーランド] 6月18日、2020年1-3月期(第1四半期)の実質GDP成長率が前期比▲1.6%、前年同期比▲0.2%だったと発表された。前期比のマイナス成長は2010年第4四半期以来10年ぶり。下げ幅は1991年第1四半期以来、29年ぶりの大きさとなった。干ばつと新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響した。3月末からのロックダウンにより4-6月期はさらなる悪化が予想される。

[リビア] 6月20日、エジプトのシシ大統領は同国西部のマトルーフ空軍基地で、自国防衛のために行う戦争は国際法に反しない事を宣言し、国境外での戦闘に備えるよう、自国軍を前に演説を行った。また、現在リビアの国民合意政府(GNA)が奪還を試みているシルテの町とジュフラ空軍基地が「レッドライン」であることも表明。リビアのGNA側は、エジプトの行為は内政干渉であり、リビアとの戦争を始めようとしているとして、これを非難。

[米国] 民主党大統領候補指名を事実上確実にしたバイデン前副大統領は、大統領選挙で現職トランプ大統領の再選を阻止し次期大統領に当選した場合に、新政権発足の準備を行う「政権移行委員会」を率いる人物として、上院議員時代に首席補佐官に就任していた腹心中の腹心であるテッド・カウフマン元上院議員を指名した。バイデン氏が次期大統領に就任した場合、新型コロナ禍対策、米国経済の立て直しという非常に重要な課題に直面しつつ政権を始動することになる。

[インド] 国連貿易開発会議(UNCTAD)が発表した「世界投資報告2020」によると、インドへの2019年のFDI流入額は506億ドルと前年の420億ドルを20%上回り、世界12位からランクを上げ世界9位となった。2019年半ばに小売りや保険、石炭加工などへの投資規制の緩和が投資増加に寄与した。主な投資分野は情報通信技術(ICT)と建設業界だった。合併・買収(M&A)では大型案件が入り、70億ドル規模の鉄鋼大手エッサール・スチールの買収などがあった。

[ロシア] プーチン大統領は、現在の通算4期目の任期が切れる2024年以降も自身の大統領職続投を可能にする憲法改正案が7月1日の全国投票で承認された場合には「出馬する可能性を排除しない」と述べた。国営テレビが6月21日に放映した番組での発言をタス通信などが報じた。

[EU] 6月19日のEU首脳会合で、大方の予想通りEU予算・コロナウイルス復興基金に関する合意には至らず、7月半ばに再度会合を行うことを決定した。ミシェル大統領とフォン・デア・ライエン委員長は同会合を出発点と位置づけ、7月末までの合意を目指すことを表明。しかし、Frugal Four(緊縮財政指向の四か国=オランダ、デンマーク、オーストリア、スウェーデン)の反対に加え、メルケル首相も欧州委員会案の問題点を提起しており、合意は難しいとの見方が強い。

[中国] 国内鉄鋼最大手の宝武鋼鉄集団が、リスク分散のために同業他社などにも出資を募ってファンドを立ち上げ、ギニア南東部山中のシマンドゥ(Simandou)鉄鉱石鉱山の3号/4号鉱区を共同開発する計画を進めている。シマンドゥの鉄鉱石総埋蔵量は100億トン超、品位65%で、未開発の鉱山では最大級・最高品質と分析されている。開発の最大のネックは、インフラ周りを含めた投資額が約150億ドルと巨額になることだが、鉄鉱石価格の高止まりが続いているため、宝武鋼鉄集団幹部は投資に積極的な発言を行っている。

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