デイリー・アップデート

2021年4月9日 (金)

[米国] 労働省によると、4月3日までの1週間の新規失業保険申請件数は74.4万件となり、前週から1.6万件増加と、2週連続で増加した。3月27日までの週の継続受給者数は373.4万人となり、前週から1.6万人減、減少は12週連続となった。一方、3月20日までの週のパンデミック緊急失業補償(PEUC)受給者数は563.4万人、パンデミック失業給付(PUA)受給者は755.4万人とそれぞれ2週ぶりで減少した。雇用環境もまだら模様の回復なっているとみられる。

[中国] 4月8日、『界面新聞』(上海のメディア)は、中国の30余りの地方政府が水素エネルギー発展計画を発表し、10余りの省政府が水素エネルギーを第14次5か年計画に組み入れたと報じた。7日に発表された北京市の同産業の発展案では、2025年までに、将来の大規模化に向かう基礎を作り上げる、国際的に影響力を持つ10~15社のリーディング・カンパニーを育成する、河北省・天津を含めた産業規模を1,000億元以上とし、200万トンのCO2排出削減を図るなどとある。水素関連産業を巡る国内の競争が始まっている。

[米国/ロシア] バイデン政権は、バイデン大統領の指示に基づき、政権発足以降、ロシア政府による2020年米国大統領選挙への介入疑惑、アフガニスタン駐留米軍兵士を殺害した場合のアフガン武装勢力に対する報奨金支払に関する工作活動疑惑、米ソフトウェア企業SolarWinds経由でのハッキング疑惑等のレビュー作業を行ってきたが、レビュー作業が終了し、近日中にも対ロシア報復制裁措置が発動される方針であることを複数のバイデン政権高官が説明。

[ドイツ] 欧州委員会がロシア製ワクチンの購入は回避するとの意向を発表している一方で、南部バイエルン州が、ロシア製ワクチンSputnik Vが欧州医薬品庁(EMA)の承認を受けた場合、250万回分のワクチンを購入することを決定。一方、シュパーン独保健相も、EUのワクチン共同購入プログラムとは別にドイツが独自にロシア製ワクチンの購入を検討する可能性に言及している。

[中国/ハンガリー] 中国・復旦大学が、ブダペストに欧州初の自身の新キャンパスを建設するため、ハンガリー政府が中国から融資を受け、中国建築股份有限公司(CSCEC)が建設を請け負う予定であることが明らかになった。建設費は15億ユーロと見積もられており、2019年にハンガリーが高等教育システム全体の運営に費やした額よりも大きな金額となる。ハンガリー中央銀行の中国担当顧問で、復旦大学の卒業生であるホルヴァース氏は、新キャンパス開設は2024年、5000~6000人の学生と500人の教授を擁すると発表した。

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