デイリー・アップデート

2019年3月7日 (木)

[イギリス] 今月末に迫ったイギリスのEU離脱後のアイルランド島の国境問題に関し、欧州委員会は協議が難航していることを発表。一方、イギリス首相官邸は来週予定されている離脱協定案の投票に変更はないとコメント。合意のない離脱の可能性が高まる中、イギリスの自動車産業は次々と同国での生産縮小・撤退計画発表やそれらの可能性を示唆している。

[メキシコ] エネルギー部門における民間セクターの関与を規制強化する政策変更や、メキシコシティ新空港建設のキャンセル等は、事業心理を悪化させ投資や経済成長率を低下させる可能性があるとして、S&Pはメキシコ国債の格付けをBBB+で据え置きつつも、見通しを”Stable”から”Negative”へ引き下げた。一方、燃料不足、消費の低迷、ストライキなどがあったにも関わらず、消費者信頼感指数は2018年7月以降毎月上昇し40を上回り続け、2019年2月は前月比5.9%増で48.8を記録。

[カザフスタン] ウラン大手カズアトムプロム社のGDR(グローバル預託証券)は、昨年11月の上場以来、好調に推移している。ウラン価格の持ち直しに伴い、同社のGDRは現在、上場時比約3割増、市場価格は28億ポンドに達している。カズアトムプロム社は更に予想されるウラン需要の増加を期待し、営業キャッシュフロー以上の投資を行っている。今年も2億ドル以上の配当を約束し、純負債を押し上げた。

[米国] 3月6日、FRBが公表した「地区連銀経済方向(ベージュブック)」によると、米経済は緩やかに拡大しつづけているとの判断。フィラデルフィアやセントルイス地区は横ばい圏。一部政府機関の閉鎖は、小売や自動車販売、観光、不動産などに幅広く悪影響をもたらした。その他寒波や信用コストの増加が小売や自動車販売の重荷となった。雇用環境は引き続き堅調。物価は緩やかに上昇している。ただし、原材料費増を消費者に転嫁できるかは地域や産業によって異なるという。

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