デイリー・アップデート

2019年12月19日 (木)

[タイ] 12月18日にタイ工業連盟(FTI)が発表した2019年11月の自動車生産台数は、前年同月比21.8%減の15万4,088台と7カ月連続の減少、2カ月連続の2桁減となった。輸出向け生産は、バーツ高や米中貿易摩擦の影響、国内向け生産は、自動車ローンの引き締めに伴う新車市場の縮小によりそれぞれ減少した。1~11月累計は約188万台。FTIは10月に通年見通しを当初の215万台から200万台に下方修正したが、200万台は達成する見込み。自動車ローンの引き締めは不良債権の悪化を懸念した金融機関が貸し出しを抑制したために発生した。

[ESG] 12月18日付日経新聞が先進国の「飛び恥(Flight Shame)」意識の広がりについて報道。グレタ嬢同様、環境意識の高まりから欧州などを中心に飛行機の利用を手控える動きが広がり、スイスUBSの調査では欧米・アジア8か国の消費者を対象とする調査で回答者の62%が過去1年で飛行機利用を減らしたか、利用減を検討中とのこと。英BBCも10月、UBSを引用し、5月の前回調査後に著しい変化があったと報道。Flight Shameの広がりでエアバスとボーイングが発注する航空機が毎年110機減る可能性があるとしている。

[米/ロ] 米国上院外交委員会は対ロ追加制裁法案「DASKAA」を承認した。次は上院全体で同法案について採決を取る予定で、最終的に可決されるかどうかは未知数。DASKAA法はロシアの金融やエネルギー分野への追加制裁などの条項が含まれ、今後、ロシア経済への影響があると思われる。

[米国] 12月18日夜、米下院はトランプ大統領を弾劾する決議案を可決。2つの弾劾条項を採決にかけ、「権力乱用」は230対197、「議会妨害」は229対198の賛成多数で可決された。民主党からは3名が弾劾決議に反対、1名が棄権。

[アルゼンチン] 第3四半期の実質GDP成長率は前年比1.7%減。分野別では製造業、商業、建設業、金融仲介業、NPO・社会サービス業、ユーティリティなど多くで縮小が見られた一方、第1次産業、鉱業、交通・通信、宿泊・飲食など、いくつかの分野では拡大が見られた。需要別では輸出のみが拡大を示した。インフレ率の影響で個人消費、政府支出はいずれも縮小。総固定資本形成も内訳項目が全て縮小した事から全体としても縮小。また、通貨急落が輸入財の価格を上昇させたため、輸入も大きく縮小した。

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