デイリー・アップデート

2020年9月16日 (水)

[日本] 財務省「貿易統計」によると、8月の輸出は5兆2,327億円、前年同月比▲14.8%、輸入は4兆9,844億円、同▲20.8%となり、差し引きは+2,483億円と2か月連続の貿易黒字になった。米国・EU向け輸出が持ち直しつつはあるものの昨年の水準から約2割減にとどまった一方で、中国向け輸出は同+5.1%と2か月連続で増加した。ただし、内訳をみると、半導体等製造装置の寄与度が最も大きいなど、今後も現在の勢いを維持することは難しいとみられる。

[UAE/イスラエル] 9月15日、米ホワイトハウスでアラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルの国交正常化合意への署名式が行われた。イスラエルからネタニヤフ首相、UAEからはアブダッラー外相が出席。なお、直前にイスラエルとの国交正常化を決めたバーレーンの外相も参加。トランプ大統領は、事前に行われた記者との質疑応答で、少なくともあと5、6か国のアラブ諸国がイスラエルとの国交正常化を考えていると発言した。

[米国] 9月15日、USTRはかねてから言及していたカナダからのアルミ地金輸入に対する10%の追加関税の賦課を見送る一方、輸入数量枠を設定すると発表した。9月と11月は8.3万トン/月、10月と12月は7万トン/月を設定し、輸入量が数量枠の105%超に達した場合は、当該月の輸入に対して、10%追加関税を遡及して賦課する。翌月には増加量相当分の輸入減を期待するとも表明。カナダのフリーランド副首相は、米加貿易戦争を避けることができた、と述べた。

[米/中南米] バイデン民主党大統領候補は新型コロナウイルス感染拡大の震源地の一つとなっていたフロリダ州を感染拡大後初めて訪問。ヒスパニック系有権者の多い同州ではヒスパニック票獲得に向けて中南米政策が重要となるが、バイデン陣営の中南米チームは、バイデン氏がホワイトハウスを奪還した場合、(1)新型コロナ禍対策での協力強化、(2)環境関連投資の増大促進、(3)米州全域での経済関係の一層の深化、の3点がバイデン政権の対中南米政策の柱になると説明した。

[ロシア] 猛毒の神経剤で襲撃されたとしてドイツ・ベルリンで入院中のロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏は、9月15日、病床で家族と撮った写真を共有アプリ、インスタグラムに公開した。8月20日にモスクワに向かう機中で意識を失って以降、同氏がメディアに登場するのは初めて。一方、ロシア政府は今回の事件への関与を全て否定している。

[EU/ベラルーシ] 9月15日の欧州議会本会議で、ボレル上級代表が、ベラルーシ情勢に関する見解を発表。8月の同国大統領選挙は不正と考えていること、当選したとされるルカシェンコ氏を正当な大統領と認めないことを再度強調。制裁に関しては、可能な限り早期の採択を目指して、EU側が制裁措置を検討中と発言。EUの信頼性を維持するために9月24・25日開催予定のEUサミット前に採択されるべきとの見解を示した。

[中国] 9月15日、甘粛省衛生当局は、蘭州市バイオ薬品工場が動物用ワクチン製造の過程で期限切れの消毒薬を使用していたため、ブルセラ菌を含んだ排気を昨年夏のほぼ1か月間漏洩し続けた結果、本年9月14日現在で陽性と確認された市民が3,245名いることを公表した。当局は、昨年12月末と本年1月に、当時204名の陽性者がいるなどの発表をして以降一切情報を出していなかった。9月14日付の週刊誌「財新」が陽性者は3,000名を超えると報じたため、当局が後追いで公表したかたちになっている。

[中国] 9月15日、中国共産党中央弁公庁は「新時代の民営経済統一戦線工作の強化に関する意見」を発表、民営企業に対する党の指導を徹底する政策を示した。個人株主や機関投資家も対象であり、大陸に投資しているマカオ・香港の自営業者も含まれる。習近平総書記の政治思想や共産党の政治路線と整合性をもつよう思想教育を強化すると同時に、民間企業家人材データベース構築等を通じ、重要な問題で共産党が頼れる民営企業家チームを組織するという。また、民間企業が「一帯一路」構想に積極的に参加するよう指導するとしている。

[ADB] 9月15日、アジア開発銀行(ADB、本部フィリピン・マニラ)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日本など一部先進国を除いたアジア太平洋地域全体の2020年の経済成長率(実質)が▲0.7%になると予測し、4月時点の+2.2%、6月時点の+0.1%からさらに下方修正した。インドなど新興国を中心に経済再開が遅延していることが響いた。同地域経済の約4分の3は、マイナス成長になる見通し。2021年は+6.8%に持ち直すも、回復はV字よりはL字形になりパンデミックの影響は長期にわたるとの見解を示している。

記事のご利用について:当記事は、住友商事グローバルリサーチ株式会社(以下、「当社」)が信頼できると判断した情報に基づいて作成しており、作成にあたっては細心の注意を払っておりますが、当社及び住友商事グループは、その情報の正確性、完全性、信頼性、安全性等において、いかなる保証もいたしません。当記事は、情報提供を目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。また、当記事は筆者の見解に基づき作成されたものであり、当社及び住友商事グループの統一された見解ではありません。当記事の全部または一部を著作権法で認められる範囲を超えて無断で利用することはご遠慮ください。なお、当社は、予告なしに当記事の変更・削除等を行うことがあります。当サイト内の記事のご利用についての詳細は「サイトのご利用について」をご確認ください。

12人が「いいね!」と言っています。
<  2020年9月  
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30