デイリー・アップデート

2021年10月1日 (金)

[米国/中米・カリブ海] 最近自然災害や大統領暗殺に伴う政治的不安定に見舞われているカリブ海の島国ハイチから1万人の移民がメキシコとの国境を越えてテキサス州デルリオに不法滞在し、バイデン政権は本国への強制送還を実施。今年に入ってからグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルの中米地域からの移民も急増しており、2021会計年度に米国への入国を目指した移民数は前会計年度より15万人以上増加して100万人に達したと米国税関・国境警備局が発表している。

[中国] 9月30日、中国国家統計局と中国物流購買連合会は9月の製造業購買担当者指数(PMI)が49.6だったと発表。前月50.1より低下。景気判断の節目となる50を下回るのは、新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年2月以降初めて。電力供給制限が影響し電力消費が多い業種の生産、新規受注がいずれも45.0を下回った。一方、主要原材料の購入価格は高止まりしている。

[日本] 日本銀行『短期経済観測調査(短観)』によると、大企業製造業の業況判断指数(「良い」-「悪い」、%pt)は+18となり、前回6月調査の+14から+4pt上昇した。改善は5期連続。また、先行きは▲4ptの+14となる見通し。大企業非製造業は+2と前回から+1pt改善、先行きも+3と小幅改善となる見通し。部材不足や仕入価格の上昇などが業況の重石になっており、新型コロナウイルスの感染状況などに警戒感が残っている。

[ギリシャ/中国] 9月30日、ギリシャの国会は中国の国有海運大手コスコとの修正契約を承認し、同社によるピレウス港の株式16%の追加取得を承認した。2016年に2.8億ユーロで51%の株式を購入したコスコは、その後5年間に2.94億ユーロの追加投資を行うことになっていたが、今年8月までに条件を達成できず、ギリシャ政府と協議を行っていた。野党や市長、地方知事らは今回の合意を批判している。中国はスエズ運河を経由してヨーロッパを行き来するアジアのコンテナ船の積み替えハブとして、ピレウスを地中海最大の中継港にすることを目指している。

[イスラエル/バーレーン] 9月30日、イスラエルのラピード外相がバーレーンを初訪問した。両国は昨年9月に米仲介のアブラハム合意で国交を正常化。ラピード氏は首都マナーマでイスラエル大使館の開会式に出席。さらに、ハマド国王及びサルマン首相兼皇太子と面会(同国国王及び皇太子が公式にイスラエル政府高官と会うのは初めて)、ザヤーニー外相とも会談を行い、水・環境・スポーツ分野における枠組み合意に署名した。両外相はバーレーンの駐イスラエル大使館を年末までに開館することでも合意。

[米国] 9月30日、暫定予算法案が連邦議会を通過し、政府閉鎖は回避された。上院が賛成65票、反対35票、下院では賛成254票、反対175票で同法案を可決し、バイデン大統領が署名、成立した。債務上限の引き上げ、凍結には共和党が応じなかった。今後、共和党の方針変更が無ければ、民主党は財政決議を書き直すか、上院採決ルールを変更することで債務上限問題を解決することを強いられる。

[ロシア/トルコ] 9月29日、プーチン露大統領とトルコのエルドアン大統領がロシア南部のソチで会談した。両氏はシリア情勢やロシアによるトルコ向けの軍事防衛システム追加売却の可能性について協議した。その他、戦闘機のエンジンや潜水艦・船舶の共同開発についても協議した。また、ロシア企業がトルコ国内で行っている原発建設についても話し合ったもよう。

[中国] 9月30日付の「財新網」の報道によると、ここ1週間で中国・米国間の海上運賃が急激に下落しており、米国最大のコンテナ海運業者であるマトソン航行会社の中国から米西海岸向け運賃は、最高値30元/kgから13~17元/kgにほぼ半減した。上海の海運業者が語ったスポット運賃も米西海岸までの40フィートのハイキューブ・コンテナで4日前の1.5万ドルが8~9,000ドルとなっている。アナリストは、今回の値下がりの原因を貨物の閑散期の到来、9月末の中国における電力供給制限とそれに伴う生産制限、(左記を受けた)ブローカーによる見切り販売などと分析している。

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