デイリー・アップデート

2019年11月5日 (火)

[東アジア/インド] 11月4日、RCEP首脳会合がバンコクで開催され、参加16か国が共同声明を発表。同声明では「RCEP15か国(インドを除く)は全20章および基本的には市場アクセスに関する全ての問題について条文ベースでの交渉を完了した。2020年の署名に向けて法的審査を開始する」「インドには重大な未解決の問題がある。インドの最終的な判断はこれらの問題の満足のいく解決にかかっている」と明記している。インド外務省のビジェイ・シン局長は会合後の記者会見で「インド政府は首脳会合でRCEPに参加しない決定を伝えた」と述べ、交渉から離脱する考えを表明した。

[マレーシア] 11月4日、マレーシア統計局は、2019年9月の貿易統計(速報値)を発表した。輸出額は前年同月比▲6.8%の777億リンギ(約2兆252億円)となり、2016年10月以降で最大の落ち込みとなった。世界的な電気・電子(E&E)産業の落ち込みと米中貿易摩擦の影響が続いている。輸入額は前年同月比+2.4%の694億リンギと、4カ月ぶりにプラスへ転じた。貿易収支は83.4億リンギの黒字となったものの前年同月比で46.5%減少した。

[米国] 10月の米雇用統計(労働省)によると、非農業部門雇用者数は前月から12.8万人増加した。3か月移動平均は17.6万人となり、2019年前半からやや加速した。GMのストの影響もあって、製造業で雇用者数が減少した。一方、米供給管理協会(ISM)の製造業景況感指数は48.3となり、前月(47.3)から上昇したものの、3か月連続で節目の50割れとなった。コメントから、世界経済の減速から需要の弱含みや、関税や賃金上昇によるコスト上昇等が重石になっている様子がうかがわれる。

[ブラジル] 10月30日、中銀は政策金利を5.5%から5.0%へと引下げ、12月11日にさらに4.5%へと引き下げることを示唆した。現行水準は史上最低水準。また、中銀は、良好なインフレ率が継続して目標レンジ内に収まり続けること、ならびに経済成長率が減速していることから、消費と投資の喚起の為に追加利下げを行う可能性がある、と分析している。

[ロシア] 景気低迷が続くロシアでは、家庭の債務が急増している。2019年10月の時点で、世帯の合計債務の指標である世帯月収に対するローン返済額の割合(Monthly debt payment to Disposable income Ratio)は、過去最高の10.6%に拡大したと、ロシア中央銀行の代表者が発表した。債務の拡大は、主に無担保消費者ローンの拡大によるものと思われる。

[中国] 北京南駅~上海虹橋駅間1,318キロメートルの高速鉄道の建設と運営を行う、中国北京上海高速鉄道株式会社が上海証券取引所での上場を予定しており、10月末に株式募集説明書が公開された。資料によれば、2019年1-9月の実績は、売上高:250億元、純利益:95.2億元、純利益率:38.08%、本年9月末現在の総資産:1,870.8億元、負債総額:273.45億元、資産負債比率:14.62%と申し分ない。だが、全国18社の鉄道運営会社の内、黒字は6社にとどまっており、全体の底上げには時間がかかるもよう。

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