デイリー・アップデート

2019年11月6日 (水)

[ロシア] ロシア極東・北極圏発展省は極東地域における2020-35年までの新たな社会・経済発展計画を纏めて、政府に提出した。同計画は住民の生活環境を向上させ、続いている人口流出に歯止めをかけるという目的を設定している。低金利の住宅ローンを導入し、住環境の近代化を進め、希望者に極東の1ヘクタールの土地を無償提供することで、国民の極東への呼び戻しを図っている。

[米国] 米供給管理協会(ISM)によると、10月の非製造業総合景況指数は54.7と、前月(52.6)を上回った。これに相当するGDP成長率は前期比年率2.1%と試算されている。米経済の堅調さが改めて確認された。掲載されたコメントからは、低失業率や堅調な消費者マインドを背景に、ビジネス環境は良好さを維持しているものの、人手不足からの労働コストの増加、関税や世界経済の停滞感などが重石になっていることがうかがえる。

[ブラジル] 9月の鉱工業生産は前月比+0.3%、前年比+1.1%。第3四半期を通しても拡大で、鉱工業界は不況を脱出した模様。なお8月の数値は前月比+0.8%が同+1.2%へと上方修正された。ただ1月から9月の累計では前年比▲1.4%。ダム災害による施設閉鎖で鉄鉱石生産が深刻な打撃を受け年前半に急落していた鉱業の回復が第3四半期の拡大を牽引した。年前半は産油量が予想を下回っており、アルゼンチンの経済危機が自動車、化学品、自動車部品など製造業輸出にも打撃を与えていた。

[中国/台湾] 11月4日、中国国務院台湾事務弁公室など21部門が連名で台湾企業・個人に対する26の優遇措置を発表。昨年2月の31項目に次ぐ第二弾。対企業では大陸での5G技術開発・建設への参画、航空貨客事業への投資、小口金融会社の設立など、対個人では住宅の購入資格付与などがある。翌5日、蔡英文総統はFBで、来る総統選に影響を与え、台湾版一国二制度を台湾人に押し付けるものだと強硬に反発。台湾大陸委が10月末に実施した最新の世論調査では、中国による一国二制度への反対は89.3%に達している。

[インドネシア] 11月5日、インドネシア中央統計局は2019年第3四半期(7-9月期)の実質GDP成長率が前年同期比+5.02%だったと発表。前期(+5.05%)から減速。減速は3四半期連続で、2017年第2四半期以来の低水準。輸出に加え個人消費と投資も伸び悩んだ。2019年通年の政府目標(+5.3%)の実現は難しい見通し。中銀は7月から10月にかけて4か月連続で利下げをしているが、さらに利下げを行う可能性がある。

[イラン] 11月5日にロウハニ大統領は、2015年に国際社会と結んだ核合意(JCPOA)でイランがコミットした遵守事項からの4度目の遵守縮小を発表した。遵守縮小は、昨年5月の米国の一方的な合意離脱への対抗策として、今年5月以降60日毎に発表されているもの。今回は、フォルドゥ核施設で眠らせていた遠心分離機約1000基を再稼働し、より高度なウラン濃縮を再開することを発表。国際社会は、さらなる合意違反だとしてイランを非難している。

[中国] 中国人民銀行の発表によると、5日、中期流動性ファシリティー(MLF)による銀行への貸出で4,000億元(約6兆1,900億円)を市場に供給する公開市場操作(オペ)を実施。MLF金利は前回までの3.3%から0.05%ポイント引き下げられ、3.25%とされた。現地報道によると、MLF金利の引き下げは2016年2月以来。MLF金利は、貸出基礎金利(ローンプライムレート、LPR)算出の基礎となる金利。よって、今回のMLF金利引き下げは実質的な利下げを意味する。

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