2020年12月3日 (木)
[豪州] 12月2日、政府は、2020年7-9月期(第3四半期)の実質GDP成長率が前期比+3.3%、前年同期比▲3.8%だったと発表した。前期(前期比▲7%)から大幅に改善したが、前年同期比はマイナスが続く。個人消費の回復(前期比+7.9%)が大きかった。一方、輸出は同▲3.2%。中国の農産品や石炭の輸入規制が及ぼす影響が懸念される。新型コロナウイルスの感染拡大は抑制されており、第4四半期はさらなる加速が見込まれる。
[世界] 12月1日、経済協力開発機構(OECD)は最新の世界経済見通しを発表した。2020年の世界経済の成長率を▲4.2%、2021年を+4.2%、2022年は+3.7%と予測。前回9月時点では2020年は▲4.5%、2021年は+5%の成長を予想していたが、最近の欧米の新型コロナ感染第2波を受け、2021年の見通しを下方修正した。2020年で唯一プラス成長が見込まれるのは中国の+1.8%。国によって大きなばらつきがあるものの、中国の回復がけん引し、世界経済は2021年末までに新型コロナ危機以前の水準に戻ると予測。
[ロシア] 12月2日、プーチン大統領は、国民に対する大規模な新型コロナウイルスワクチン接種を来週開始するよう、当局に命じた。同大統領はコロナ対策を担当するゴリコワ副首相に対し、大規模なワクチン接種を開始するよう命令、ゴリコワ氏は月内に大規模接種が開始されると述べた。接種は強制ではなく、本人の意思に基づいて行われる。ロシアの累計感染者数は230万人以上と、米国、インド、ブラジルに次いで世界で4番目に多い。これまでに4万人以上が死亡している。
[中国] 12月2日、商務部と税関総署は、今月1日から施行された「輸出管理法」に基づく許可リストの第1弾を発表した。商用暗号を使った機器やサービスが対象となり、特に電力・税務・公安・金融などに特化した集積回路チップや暗号アルゴリズム、暗号カード、VPNデバイスなどの中国からの輸出、また、暗号化電話機、暗号化ファクシミリ、暗号演算を可能にする装置(暗号カード)、暗号化VPN装置の輸入について商務部の許可が必要となる。
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