デイリー・アップデート

2020年12月8日 (火)

[韓国] 12月3日、世論調査会社のリアルメーターが発表した12月第1週の調査結果によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の国政執行支持率(肯定評価)は、前週より6.4%低下し37.4%、否定評価は同5.1%上昇し57.3%となり、政権発足以来の最低値を記録。政党支持率は、野党第1党「国民の力」が31.2%、与党「共に民主党」が28.9%となり、与野党が逆転。一因として、月城(ウォルソン)原発1号機閉鎖手続きに政権側の不正容疑があり、検察が捜査しようとしたことが秋(チュ)法相と尹(ユン)検事総長との対立の発端と見られたことが最近判明した。

[米/中/香港] 11月7日、ポンペオ米国務長官は、香港の自治を侵害したとして、大統領令13936に基づき、中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会副委員長14名に対し、ビザ制限や米国での資産凍結などの制裁を科すことを発表した。ただし、全人代常務委員会の栗戦書(りつ・せんしょ)委員長(中国共産党序列第3位)は制裁対象に含まれていない。

[米国] バイデン次期大統領は次期国防長官にロイド・オースチン退役陸軍大将を起用する方針を発表。米議会上院の正式承認を経て就任すれば米国史上初のアフリカ系の国防長官となる。当初、ミシェル・フロノイ元国防次官(政策担当)の指名が有力視されていたが、党内左派勢力の抵抗があり、次期国防長官人事が難航した経緯がある。

[中国] 11月7日、税関総署が貿易統計を発表した。11月の貿易収支は754億ドルの黒字となり統計で遡及可能な1981年以降で最大を記録した。輸出額が前年同月比+21.1%の2,680億7,410万ドルと大幅に拡大し、輸入も+4.5%の1,926億4,880万ドルとプラスを記録。1~11月の貿易収支は4,599億2,230万ドルの黒字、貿易額は前年同期比+0.6%の4兆1,733億8,030万ドルで、前月までのマイナスからプラスに転じた。

[ルーマニア] 12月6日に行われた上下院選の中間開票の結果、中道左派の野党・社会民主党が両院それぞれで30%弱を得票し、オルバン首相の中道右派、国民自由党の25~26%を上回って首位となった。ただ、単独過半数に達するのは困難とみられ、連立協議が焦点となる。オルバン首相は今回の敗北の責任を取って7日に首相を辞任した。

[EU] 11月7日に行われたEU外相会合で、EU版のマグニツキー法と言われるEU世界人権制裁体制を確立する決定書規則を承認。人権侵害や虐待が発生した場所のいかんを問わず、世界中の国家・非国家機関・個人・団体・組織を制裁対象とする。個人に対しては渡航の禁止、個人・団体に対しては資金の凍結といった措置が取られる見込み。

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