デイリー・アップデート

2021年5月25日 (火)

[ベトナム] 国営ベトナム電力グループによると、2021年1~4月の再生可能エネルギーによる発電量は95億kWh(キロワット時)で前年同期比156.9%増加した。全電力に占める割合は11.8%だった。うち太陽光発電が前年同期比で3倍となる87億3,000万kWh。他の主要電源では、水力発電が183億9,000万kWhで59.3%増加し、全体の22.8%。火力発電は8.7%減の414億8,000万kWh、全体の51.4%。同国は再生可能エネルギー、特に太陽光発電を促進している。

[日本] 財務省によると、2020年末時点の対外純資産は357.0兆円だった。前年末から▲460憶円の減少。対外資産残高は1,146.1兆円、+55.6兆円増加した。直接投資、証券投資がそれぞれ18.3兆円、17.2兆円の増加を示した。新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、対外投資を継続する国内投資家の姿勢が確認された。また、対外負債残高は789.2兆円で、55.6兆円増加した。

[ミャンマー] 5月24日、アウンサン・スーチー国家顧問の裁判がネピドーで行われ、スーチー氏が初めて出廷した。これまでの審理はビデオ会議システムで実施されており、対面式で行われたのは初。国営テレビは同氏が出廷した様子を撮影した写真を放映。クーデター後の同氏の様子が分かる写真が公表されたのは初めて。同氏は、裁判に先立ち、弁護士と初めて直接面会した。弁護士によれば、同氏は、「NLDは国民がいる限り存在し続ける」「全ての国民の健康を常に祈っている」とのメッセージを伝えた。健康そうな様子だったという。

[イスラエル] 5月24日、イスラエル警察はイスラエル全土で数千人の部隊を動員し、東エルサレムでのパレスチナ人を強制退去させたり、ガザ空爆に反対してデモに参加したパレスチナ系イスラエル人数百人を今後数日間で逮捕する「法と秩序作戦(Operation Law & Order)」を開始すると発表した。イスラエルでは既に過去2週間で1,550人のパレスチナ系イスラエル人が逮捕されており、パレスチナ系イスラエル人の間に禍根を残すことや、今後さらなる社会的分断に発展しかねないことが懸念される。

[中南米] 中南米・カリブ海地域では最近新型コロナウイルス感染が再拡大しつつある。5月21日、世界保健機関(WHO)の米州事務局である汎米保健機構(PAHO)は同地域の新型コロナウイルス感染による死者数が100万人を突破したと発表。同地域は世界人口の8.4%しか占めていないが、今月に入ってからの世界における新型コロナの感染による地域別の平均死者数の31%が中南米・カリブ海地域で発生している。

[中国] 5月21日、中国国務院はチベット支配70周年を記念し、「チベットの平和開放と繁栄発展」白書を発表、チベット自治区では23日、記念式典が開催された。呉英傑・党書記は、中国はさらなる「宗教の中国化」を追求しなければならず、分離主義を取り締まっていく方針を示した。昨年12月、米国議会はチベット支援法案を可決し、チベット人にダライ・ラマの後継者を選ぶ権利があることや、ラサに米国領事館を設置することを求めている。

[EU] 5月24日のEU首脳会合は、ベラルーシに対する新たな制裁と同国の国営航空会社に対する懲罰的措置を発動することで合意。ボレル上級代表と欧州委員会に対して経済制裁に関する提案書を遅延なく提出するよう求めているほか、ベラルーシの航空会社によるEU空域の通過を禁止し、同国の航空会社が運航する便のEU内の空港への乗り入れを阻止するために必要な措置をとるよう求めることで合意した。

[中国] 6月2日、ファーウェイ(華為技術有限公司)は、オンラインで、スマホなどの移動端末をカバーする「Harmony OS」の公式発表会を行うもよう。これまでは、スマートディスプレー、ウェアラブル端末のみに搭載されていたが、今後はより多くの製品に同OSが使われる。同社は、同OSのソースコードをオープンにする予定で、本年内に同社製端末2億台に加え他社製端末1億台の普及を目指すが、今のところ他社から同OSを採用する話はないもよう。ネット情報では、Androidのアプリが使えるという。

[ベラルーシ] 5月23日、ルカシェンコ政権当局は、領空を通過していたライアンエアーの国際線旅客機を首都ミンスクの空港に着陸させ、搭乗していた反政権派のジャーナリスト、ロマン・プロタセビッチ氏を拘束した。着陸を命じた理由について、ベラルーシ側は「爆発物が仕掛けられた恐れがあった」としていたが、爆発物は見つかっていない。欧米各国はベラルーシを一斉に非難し、ライアンエアーも「国家主導のハイジャックだ」と批判した。

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