デイリー・アップデート

2022年4月25日 (月)

[インド/中国] インドが中国国民に対して発行した観光ビザを停止したことが、国際航空運送協会(IATA)が会員向けに発した通知(4月20日付)により明らかになった。この件についてインドメディアは、中国に留学しているインドの留学生が、中国政府の新型コロナに対する入国制限で中国に戻れない状況が続いており、昨年来、インドは中国に対し政策の緩和を求めているものの、パキスタン、スリランカ、タイなどに対してと異なり、インドに対しては改善策が示されていないことと共に報じている。

[サウジアラビア/イラン] サウジとイランの緊張緩和のための非公式対話がバグダッドで実施されたとイランのメディアが報じた。対話を仲介しているイラク政府の高官によると、対話は4月21日に実施された。サウジとイランは2016年に国交を断絶して以来激しく対立してきたが、2021年4月に両政府高官による非公式対話が始まり、今回が5回目の対話となる。サウジが支援する暫定政府とイランの支援が指摘されている反政府勢力が対立するイエメンでは、今月初めに停戦交渉が成立し、2か月間の停戦が現在も継続している。

[米国/ウクライナ] 米国とウクライナの政府高官が相互訪問を行っている。ウクライナのシュミハリ首相はIMF・世銀春季総会が開催されたタイミングでロシアのウクライナ侵攻開始後初のウクライナ政府高官として訪米。4月21日にウクライナ支援を目的とする各国財務相らが出席した世銀・IMF主催の会議に出席し、破壊されたインフラ整備等のための資金援助を要請した。他方、バイデン政権高官としてウクライナ侵攻後初となるブリンケン国務、オースティン国防両長官がキーウを訪問。

[ロシア] 関係筋によれば、プーチン大統領は先月、ウクライナのゼレンスキー政権との和解を検討していたが、現在はその見通しがなくなったという。プーチン氏は現在、できるだけ多くのウクライナ領土を奪取しようとしている。ウクライナとロシアの停戦協議は「行き詰まり」状態にあり、特にウクライナが今月、ロシアの黒海艦隊の旗艦である「モスクワ」を沈没させた後、プーチン氏の考えは一層変化したもよう。

[中国] 4月24日付の「財新網」によると、4月22日、CCFI(中国輸出コンテナ運賃指数)が3,109.78(前週比▲0.6%、本年2月18日ピーク時3,587.91)、SCFI(上海輸出コンテナ運賃指数)は4,228.65(前週比▲0.77%、同1月7日ピーク時5,109.6)だった。市場アナリストは、貿易の成長鈍化、世界の海運状況の修復、コロナ禍に伴う上海港の稼働率低下がコンテナ運賃下落の主な原因と分析。中国港湾協会の4月11~20日の中国沿海主要ターミナル港の貨物取扱量も前年同期比5.2%減少し、内、貿易貨物は同4.9%減少した。

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