デイリー・アップデート

2019年1月30日 (水)

[日本] 平成31年度予算は歳出・歳入ともに約100兆円。歳出については34%が社会保障費、16%が地方交付税で、この二つで約半分。国債費が24%で約四分の一。残り四分の一で政策経費を賄っていると考えると理解しやすい。防衛費は5.2兆円。消費税は1%上げると2.8兆円、2%上げれば5.6兆円の増収。軽減税率の導入で1.1兆円減収となるも、たばこ増税などで0.6兆円増収し、しめて5.2兆円の国民負担増。これに2.3兆円の経済対策を打つことで、マイナス効果を抑制。地方法人事業税の30%を新たに国税とし、地方交付税の原資とする。

[鉄鉱石] 1月25日にブラジルで発生したVale保有の鉱山ダム決壊事故は甚大な影響を及ぼしている。これまでに死者84人、行方不明者276人。Valeは50億レアルを費やし向こう3年で国内10か所に残る同種ダムを撤去する方針を発表、これに伴い鉄鉱石4,000万トン/年、ペレット1,100万トン/年(Valeの生産の約1割)の減産となる。ミナスジェライス州当局は殺人・文書偽造・環境破壊の疑いで5件の逮捕状・7件の捜査令状を発行。大統領特別委員会はVale経営陣の刷新を検討。政府高官からはブラジルの鉱業規制の欠陥を指摘する声も。

[ブラジル] 最低65名の死者、279名の行方不明者を出したヴァーレのダム決壊事故を受け、政府は鉱山ダムの安全措置について閣議を開催。また、政府はヴァーレの取締役の入替も検討。連邦警察はダムに関わっていたヴァーレの社員3名とエンジニア2名を逮捕。ヴァーレは既に罰金や制裁を受けることが決まっているが、更に取締役は事故について刑事罰に問われる可能性もある。

[中国] ファーウエイは今月、サーバー用の最新CPU ”Kunpeng 920”を発表した。既に高い評価を受けているモバイル用最新チップセット(”Kirin 980”)同様、設計は大陸で行われたが、7nmプロセスによる製造は台湾で行われている。専門家によれば、チップの設計能力で中国は既に最先端にあるが、キーとなる付帯技術では課題が多く、海外の競合先より10年は遅れている、だが、追い付けないのではなく、時間の問題である、という。

[世界] 1月29日、ドイツに本部があるトランスペアレンシー・インターナショナル(TI)は、2018年版「汚職指数」を発表。日本は180カ国・地域中18位で前年の20位からランキングが上がった。首位は前年2位のデンマーク、最下位は12年連続でソマリア。米国はトランプ政権の政治姿勢が批判され、前年の16位から22位に下落した。

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