2019年1月11日 (金)
[中央アジア] ウズベキスタンとカザフスタンは今年、一か国のビザだけを所持すれば、両国を自由に訪問できるという「シルクビザ(Silk visa)」の導入を検討している。実現すれば、他の中央アジア諸国であるキルギス、タジキスタンもこれに参加する予定。外国人観光客の誘致や地域統合の拡大などに繋がる動きと思われる。
[韓国/北朝鮮] 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「条件と見返りのない開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光の再開」を求め、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1月10日の会見で「再開に向け北朝鮮との間に横たわる課題は解決された」と応じた。保守系の朝鮮日報は社説で、開城工団閉鎖は北の核実験、金剛山観光中断は北の韓国人観光客射殺がそれぞれ原因であり、北の非核化に全く進展がない点なども挙げ、文大統領を強く批判した。
[米国/中東] 現在中東9か国を外遊中のポンペオ米国務長官は、カイロのアメリカン大学にてトランプ政権の中東政策を披歴するスピーチを行った。イランに対抗するため中東諸国間のライバル争いをやめ、シリアからイランの兵力を追い出すよう呼びかけた。また、「アラブの春」を前に何も手を打たず中東での米国の役割を低下させ、ISISの誕生を招き、核合意によってイランを増長させたのはオバマ大統領であるとして、前米国大統領を公に批判した。
[コンゴ] 銅・コバルトなどの鉱物資源が豊富なコンゴ民主共和国(旧ザイール)では大統領三選が法で禁じられているが、2016年に任期満了したカビラ大統領がその後も居座り続け、2018年末になってようやく選挙実施。結果発表は延期された末、1月10日、優勢が伝えられた野党候補者とは別の野党候補であるチセケディ氏の勝利が発表された。カビラ陣営によるチセケディ氏勝利と引き換えに権力を温存する密約があったとの見方もある。結果への抗議行動は衝突を生みかねず、またカビラ氏が権力を温存するなら鉱業の環境改善を期待するにも時期尚早との見方が多い。
[ブラジル] 11月の鉱工業生産は前月比0.1%増。4カ月(計2.8%減)続いた下落にようやく歯止めがかかった。一方、前年比では0.9%減。1月から11月の累計は1.5%増。年後半のデータによると、成長速度は鈍化しつつあるが資本財及び耐久消費財の生産増が全体を牽引。指数の半分以上を構成する中間財は前月比0.3%減となるも累計ベースでは0.8%増。
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