デイリー・アップデート

2020年9月30日 (水)

[クウェート] サバーハ首長が死去。享年91歳。同首長は40年間外務大臣を経験した後、2006年に首長に就任しており、クウェートの平和外交を構築した人物として知られている。サウジ、イラン、イラクといった周辺の大国とのバランス外交を展開し、2017年以降のカタール断交問題では当事国間を奔走し仲介を主導していた。首長死去の報を受けて、異母弟のナワーフ皇太子が首長に就任。新首長が誰を皇太子に選ぶかが注目されている。

[日本] 経済産業省「鉱工業生産指数」によると、8月の生産は前月比+1.7%と、3か月連続の増産となった。基調判断は「持ち直している」と上方修正された。自動車や鉄鋼・非鉄金属工業など幅広い産業が増産したものの、依然前年水準を大幅に下回っており、回復は道半ばといえる。また、9・10月の製造工業の生産は増産になるとみられている。

[世界] 世界の移動通信事業者からなる国際業界団体”GSMA”の最新レポートによれば、過去5年間で11億人もの人々が新たにモバイルインターネットへのアクセスを入手し、2019年には利用者数が世界人口の49%に相当する38億人にまで拡大した。モバイルインターネットのさらなる普及拡大に向けて、デバイス・コストの低廉化とデータ通信料の引き下げが必要と同レポートは指摘している。

[日/露] 9月29日夜、菅首相はロシアのプーチン大統領と初めて電話会談した。両首脳は「平和条約締結交渉を加速させる」とした2018年の首脳間合意を再確認し、近いうちに対面形式の会談を行うことで一致した。

[中国] 9月29日、中国サイバーネットワーク情報センター(中国互聯網絡信息中心)が発表した「インターネット統計」によると、今年6月時点で中国のインターネット利用者数は9億4千万人、インターネット普及率は67%に達した。感染症拡大を受け、オンライン・サービスの利用者が増大している。例えばネット経由のテイクアウト4.09億人、オンライン教育3.81億人、レンタカー3.4億人、医療2.76億人、リモートオフィス1.99億人、オンライン決済利用者の規模は8.5億人、ネット通販は消費財の小売売上高全体の4分の1を超えた。都市部と農村部のデジタル・デバイド(インターネット普及率の格差)は初めて30%pを割り、24.1%pまで縮小した。

[ベトナム] 9月28日、政府は2020年6-9月期(第3四半期)の実質GDP成長率が前年同期比+2.62%だったと発表した。前期(同+0.39%)から加速し、プラス成長を維持。農林水産業が前年同期比+2.93%、工業・建設業が同+2.95%(製造業が+3.86%)と前期から加速。サービス業は+2.75%となりプラスに転じた。2020年1-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+2.12%となった。同期の輸出は2,029億ドル(同+4.2%)で貿易収支は170億ドルの黒字だった。

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