デイリー・アップデート

2021年12月16日 (木)

[ブラジル] 来年10月に行われる次期ブラジル大統領選挙で返り咲きを目指す左派・労働者党(PT)のルーラ元大統領は、副大統領候補に2006年大統領選挙決選投票で対決したブラジル社会民主党(PSDB)のアルキミン元サンパウロ州知事を選ぶことを検討中であることが判明した。ブラジル経済界の牙城であるサンパウロ州の知事を4期務めた中道政治家アルキミン氏と共に大統領選挙に出馬することで、経済界や保守勢力の一部にある労働者党への不安を払拭する狙いもあるとみられる。

[中国] 12月15日、国家統計局が発表した11月の鉱工業生産は、前年同月比+3.8%だった。電力供給不足が解消されつつあり伸び率は前月の同+3.5%から加速した。一方、11月の小売売上高は同+3.9%と、新型コロナウイルス感染再拡大が響き10月の同+4.9%から伸びが低下した。1~11月の固定資産投資は前年同期比+5.2%と、1~10月の同+6.1%から減速した。

[米国] FOMCが開催され、量的緩和の縮小ペースの加速が決定した。長期国債を月額200億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を同100億ドルのペースで買い入れ額を縮小する。これによって縮小完了は2022年3月に前倒しされる見通し。物価上昇が加速しており、前回まであった「一時的な要因を反映した」という文言は削除された。また、物価上昇の加速とともに、雇用回復もこれまでの想定以上に進んでいるため、政策金利について2022年末までに3回の利上げが織り込まれるようになった。

[中/ロ] 12月15日、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領はオンライン形式で会談した。中・ロを「専制主義国家」とみなすバイデン米政権をにらみつつ二国間の結束を確認した。来年2月に開幕する北京冬季五輪の「外交的ボイコット」を英米などが呼び掛けているなか、 プーチン大統領は五輪開会式への出席をあらためて表明し、五輪をめぐる両国の連携もアピールした。

[中国] 12月15日、国家統計局発表の不動産統計を基に算出した11月単月のデータによると、前年同月比で、不動産開発投資:▲4.3%、建物施工面積:▲24.7%、新規着工面積:▲21.0%、不動産販売面積:▲14.0%、不動産販売高:▲16.3%と、前年割れは止まっていないものの全般的に前月より改善、前月比では販売面積:+18.7%、販売高:+16.9%と明らかに改善した。主要70都市の不動産販売価格変動状況では、前月比で価格指数が低下した都市数が、新築住宅で10月の52都市から59都市に増加、中古住宅では10月の64都市から63都市に減少した。

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