デイリー・アップデート

2019年7月31日 (水)

[米/中] 7月30日、上海にて閣僚級の米中通商協議が始まるも、初日は夕食会合のみ。本格的交渉は翌日から。トランプ大統領は、「中国は2020年に米大統領選で民主党候補が勝利するのを待っているつもりかもしれないが、自分が再選されれば中国への要求水準はさらに高くなる」とツイッターにて圧力をかけた。上院のグラスリー財政委員長は、まずは両国の交渉担当が席に着いたことをもって前向きにとらえるべきと発言。

[欧州] 欧州委員会が公表した7月のユーロ圏景況指数(ESI)は102.7となり、前月(103.3)から低下した。長期的な平均(100)を上回っているものの、低下は2018年1月から18か月続いており、約3年ぶりの低水準に沈んだ。ドイツを中心に、欧州景気の先行きに反転の兆しが見えない状況が続いている。ドラギECB総裁も7月のECB理事会後の会見で、景気見通しについて「悪くなる一方」との見方を示していた。この状況が続けば、9月に金融緩和が実施される公算が高い。

[南アフリカ] Fitchが南アフリカの長期信用格付の見通しをStableからNegativeへと変更した。Fitchは見通し引下げの理由を、経営困難に陥っている国営企業への支援による政府支出の増加や経済成長率見通しの引下げによって財政赤字が著しく拡大し、中期的な債務比率の安定化の可能性を制限している為、としている。南アフリカの潜在成長率は+1.7%だが2018年の+0.8%から2019年には+0.5%にまで減速するとFitchは予測している。

[ウクライナ] 中央選管は7月21日に実施された議会選の確定得票数を発表した。ゼレンスキー大統領が設立した新党「国民の奉仕者」が、今回争われた424議席のうち254議席を獲得し、ウクライナの議会選史上初めて単独で過半数を獲得した。

[中国] 政府は今年、行政手数料の軽減と減税により合計約2兆元(全国一般公共予算収入の10%相当)の景気対策を掲げており、1-6月期で1.17兆元を達成。内、減税分が1.04兆元(増値税0.44、個人所得税0.31、中小企業優遇税制0.12兆元など)を占めた。想定内の事態だが、地方政府は全国平均で10.17%の減収となっており、国有資産の有償活用・売却、国有企業の上納利益の積み増し、基金収入(国有地使用権譲渡収入)の振替などによる補てんを試みるが、『財新網』は長期的な対策としての限界を指摘している。

[IMO規制] 国際海事機関(IMO)は2020年から、船舶燃料の硫黄含有比率の上限を3.5%とする新規制を施行する。これに対し、インドネシアは先週、国内輸送船には新規制を適用しない旨を発表。国際航路の航行についてはIMO規制を遵守する義務がある。同国は18,000以上の島から成る島国であり、海運業が発展。低硫黄燃料は割高で物流コストや商品価格に影響を及ぼす。また国内製油所で新規制に適合する低硫黄燃料も生産しているが、国内では国産バイオディーゼルを含有するディーゼル燃料や高硫黄燃料を継続使用し、低硫黄燃料を輸出に回す考えとみられる。こうした動きに追随する国が他に出てくるか注目される。

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