デイリー・アップデート

2020年7月14日 (火)

[カンボジア] 現地報道によると、7月8日、パン・ソラサック商業相がインドのマニカ・ジェイン駐カンボジア大使と会談。カンボジアはインドとのFTAを検討中であり、商業省の広報官によると、同省は既にインドとのFTA交渉に当たる部署を立ち上げているという。インドとは、貿易と投資に関する共同作業部会を設置することで合意。この他、7月9日には韓国とのFTA締結に向けた協議を開始。8月には、フンセン首相が訪中し中国とFTAを締結する予定。

[香港] ◇7月11日、キャリー・ラム(林鄭月娥)香港行政長官は「香港教育サミットフォーラム」に参加し、香港の教育問題は、メディアが国家について消極的な報道を行い歴史について誤った表現を用い、それらが学校の教材や教室、試験にも反映されていたためであると批判した。香港国家安全法は香港の混乱を正しい軌道に戻すもので、香港政府と教育界は協力して教育を正し、国家概念をもつ青年の育成に努めると発言した。◇12日、インタビューを受けた胡英明・刑務所所長は、若い受刑者の増加に備え、刑務所内部での騒乱を防ぐための人員強化を行い、思想矯正の拡充に力を入れると述べた。

[マレーシア] 7月13日、連邦議会下院の本会議が開かれ、ムヒディン首相がモハマド・アリフ下院議長を解任する動議を提出、可決された(111対109)。新議長にはアズハル・アジザン・ハルン前選挙委員長が就任した。ムヒディン首相としては、下院議長を自らの意向が反映しやすい人物に差し替え、議事運営を有利に進める狙いがあったとみられる。事実上の信任投票を制したといえる一方、わずか2票差の可決となったことは、同首相の議会基盤の脆弱性を露呈したともいえる。

[米国] 民主党大統領候補指名獲得を確実にしたバイデン前副大統領は、今年3月に、大統領候補指名を獲得した暁には、自らの副大統領候補に女性を指名する意向を表明していた。5月25日に発生した白人警官による黒人男性暴行死事件を契機として全米各地で反人種差別の抗議デモが展開される中、「バイデン氏は非白人の女性を副大統領に指名すべき」との声が高まってきており、ライス元大統領補佐官、ダックワース上院議員らの名前が浮上。副大統領候補の指名は8月初旬にも行われる予定。

[ロシア] 極東・ハバロフスク市では7月11~12日、プーチン政権と距離を置くフルガル知事が逮捕されたことに抗議する数万人規模のデモが行われ、長期政権に対する地方の不満の高まりをうかがわせるものとなった。街頭デモは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため禁止されていたが、地元メディアによると、参加者は地方としては異例の3万人規模に膨れ上がり、モスクワとの経済格差に対する不満やプーチン大統領の退陣などを訴えていた。

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